ゲーミングPCを購入する際に「BTOと自作PCどっちがおすすめなのか?」と考える方は多いかと思われます。
この記事ではそんな方に向けて、
上記の項目について解説、紹介しています。
自作PC歴およびBTOショップ利用歴20年越えのベテランである筆者がBTOと自作PCはどっちがおすすめかを具体的に解説していきます。
当サイトでは20社以上のBTOショップの評判をまとめた「BTOショップ比較一覧」も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
BTOと自作PCの違いは?
そもそもBTOパソコンと自作パソコンと何が違うのかを解説します。
BTO | 自作 | |
---|---|---|
パーツ選定 | メーカー指定の中から選択 | 自分で選定する |
組み立て | 熟練の専門スタッフが担当 | 自身で組み立てる |
OSなどのセットアップ | 同上 | 自分で設定 |
自作PCは名前が示す通り、CPUやマザーボード、メモリなどパソコンに必要なパーツを自分で調達し、組み立てたPCです。
それに対してBTOとは、「Build To Order」の頭文字を取ったものの略称で、受注生産パソコンのことです。
自作PCはパーツの選定から組み立て、OSのセットアップまですべて自分の手でこなさなければなりません。
従って、自作PCの細部のカスタマイズ性の高さは魅力ですが、スムーズにトラブルなくパソコンを組み立て、使える状態にするには相応の経験と知識が必要になります。
一方、BTOはメーカーの指定するパーツの中から選定し、注文するだけで使える状態のパソコンが届くので、難しい作業が一切ありません。
BTOと自作PCの具体的な特徴を比較
BTOと自作PCの具体的な特徴を様々な観点から比較します。
価格差
BTOと自作PCを比較した場合、一番気になるのは価格差でしょう。
実際にドスパラで販売されているBTOと、あくまで価格重視で同等のパーツを揃えた場合の価格差を比較してみました。
GALLERIA XA7C-R37
グラフィック : RTX 3070
メモリ : 16GB SDRAM
ストレージ : 1TB NVMe SSD
このモデルの価格は249,980円(税込み)です。
パーツ | 名称 |
---|---|
CPU | Core i7-11700 |
GPU | GeForce RTX 3070 8GB GDDR6 |
メモリ | 16GB DDR4 SDRAM |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
電源 | 750W 静音電源 (80PLUS GOLD) |
上記の他に、マザーボードやケース、各種ファンなどがパーツに含まれます。
最安でパーツを購入した場合
パーツ等 | 名称 | 価格 |
---|---|---|
CPU | Core i7-11700 | 39,085円 |
GPU | MSI GeForce RTX 3070 VENTUS 2X | 116,667円 |
メモリ | 16GB DDR4 SDRAM | 7,770円 |
ストレージ | 1TB NVMe SSD | 11,290円 |
電源 | 玄人志向 750W 静音電源 (80PLUS GOLD) | 6,641円 |
マザーボード | Z690 UD DDR4 [Rev.1.0] | 25,980円 |
ケース | Thermaltake Versa ATXミドルタワー型ケース | 3,798円 |
OS | Windows 10 Home 64ビット(DPS版) | 15,740円 |
参考価格 | GALLERIA XA7C-R37 (249,980円) | 計226,971円 |
上記パーツは筆者が独自に調べ、できる限り安く販売されているものを選択しました。
価格差は23,009円となりました。
詳細が公表されていませんが、「GALLERIA XA7C-R37」にはこれらより上等なパーツが用いられていると予想されますので、実際の価格差はもう少し埋まるでしょう。
また、BTOパソコンはそれぞれのパーツの価格だけでなく、組み立てコストが含まれています。
パソコンを自身で組み立てる時間と労力をコストとして見れば差はほぼないという見方もできるでしょう。
時間差
BTOパソコンはユーザーにかかる手間はほとんど存在せず、注文すれば最短で翌日には手元にパソコンが届きます。
一方で自作パソコンは、パーツの選定、発注、組み立て、設定をすべて自分の手で行わなければなりません。
パーツも同じショップですべて揃う、かつ同じ納期であればいいのですが、できる限り最安値のパーツを集める、納期が短いショップを選ぶなどしていると、どうしても時間がかかります。
肝心の組み立てですが、自作パソコンを何台も組み立てた経験のある玄人ならサクサク組み立てられますが、経験が浅いうちは、電源が入らなかったり、OSの設定が上手くいかないなど、トラブルがつきものです。
パソコンが使える状態になるまでには、時間がかかってしまうのは火を見るよりも明らかです。
1日でも早くパソコンが欲しい、すぐに使いたい!という方は間違いなくBTOパソコンがおすすめです。
保証差
BTOは一部の例外を除き、ほとんどのショップが無償で1年保証が付いてきます。
さらに保証を延長したい場合は、ショップごとに定められた金額を支払うことにより、保証を延長することができます。
また、保証のサービス内容にはトラブル対応が含まれているところがほとんどなので、いざという時に頼りになります。
一方で自作パソコンの保証についてですが、組み立て後のパソコンに対する保証というものはなく、パーツごとの保証になります。
また、自作PCは完成後に何かトラブルが起きた際には自分で対応しなければなりません。
「自作PCはやめとけ」と言われる理由は?
「自作PCはやめとけ」と言われているのは「予算を少しでも安くしたいために自作PCを作りたい」という方に向けて言われているものが大半です。
自作PCが向いている人としては、
- どうしても使いたいパーツやPCケースがある
- 自分で一からPCを組んでみたい
- 起動しなかったときにPCに詳しい知り合いがいる/または自分で解決できる知識がある
- どうしても予算を削るために自作PCを作る必要がある
という方は自作PC作りに向いています。
そのため「自作PCの方が安くなるって聞いたから自作PCを作りたい」という方は、組み立てやPC系知識などを要する時間がとにかくかかってしまいます。
結果的に予算が高くなってもBTOショップのほうが全体的なコスパで見るとおすすめです。
また、BTOと自作PCのメリット・デメリットを天秤にかけると、圧倒的にBTOに軍配が上がります。
それぞれのメリットとデメリットを解説します。
BTOのメリット・デメリット
BTOの最大のメリットはなんといっても、届いてすぐに使える状態のパソコンが短納期で手に入る点です。
費用こそ、組み合わせ次第で抑えられる自作PCに一歩劣りますが、時間というコストや購入後の保証やサポートを考えると全体的なコスパではBTOに軍配が上がるでしょう。
自作のメリット・デメリット
自作PCの最大のメリットはカスタマイズ性の高さです。
しかし、カスタマイズ性の高さを最大限に発揮するためには、相応の経験や知識が必要になります。
初心者が自作PCを組み立てると、最初はトラブルや故障が付きものですので、よほどのこだわりがない限りは、BTOがおすすめです。
どうしても自作PCを作りたい人は自作代行を頼もう
自分では難しくて無理だけど、どうしても自分だけのこだわりのパソコンを組んでみたい、手持ちのパーツでパソコンを作って欲しいという方は各BTOショップの自作代行サービスを利用しましょう。
当然ながら無料とはいかず、工賃が発生しますが、プロが責任を持って組み立ててくれるので安心です。
「TUSKUMOの評判まとめ」では組み立て代行サービスについて触れていますので、参考にしてください。
初心者におすすめのBTOショップ
BTO初心者向けにおすすめのBTOショップを紹介します。
ドスパラ
筆者がまずおすすめしたいBTOショップがドスパラです。
ドスパラは最も有名なBOTショップのひとつで、「GALLERIA」「raytrek」といった各ブランドも好評を博しています。
また、価格や各種サービスも申し分のない水準で、初心者が初めてBTOパソコンを購入するのにうってつけのショップです。
多くの人がBTOパソコンを購入する際に重視する点として「納期」があります。
注文から1週間~数か月かかることも珍しくないBTOパソコンの納期ですが、ドスパラで取り扱っているパソコンの多くは翌日出荷に対応しているので、とにかく早くパソコンを使いたい方のニーズを満たします。
敢えて欠点を挙げるなら、人気ショップすぎてタイミングによっては品切れが発生しがちな点です。
マウスコンピューター
ドスパラと並んでBTO初心者におすすめしたいBTOショップがマウスコンピューターです。
BTO初心者だと、購入後の故障やトラブルが発生した時はとても不安になります。
その点、マウスコンピューターは、24時間365日手厚いサポートを受けられますので、どんな時も安心してパソコンを使用できます。
また、パソコンショップのサイトは情報が氾濫し見づらくないショップも多い中、マウスコンピューターのサイトは見やすくまとまっています。
注文の際にもカスタマイズ項目がわかりやすく、知識に乏しいBTO初心者にとって非常にプラスと言えます。
欠点しては、実店舗が少ないので、現物を見て購入するといったことができない点と納期が若干かかる点です。
納期に関しては有料になりますが、翌日出荷サービスがあるので、実際にはそこまで問題にはなりません。
総合的に見て、マウスコンピューターは初心者におすすめできるBTOショップです。
パソコン工房
パソコン工房はコストパフォーマンスに非常に優れたBTOショップです。
今回紹介したBTOショップはどのショップも比較的コストパフォーマンスに優れているのですが、パソコン工房はその中でもさらにコスパに優れたモデルを多数取り扱っています。
また、パソコン工房は実店舗数が非常に多く、北海道から沖縄まで全国に店舗を構えているので、実際にパソコンを見たり、相談しながら購入することが可能です。
他の実店舗が多い点の強みとして、トラブル時に持ち込みができる、購入後の相談が直接できるなど、良い点しかありません。
悪い点として、ラインナップが豊富すぎて購入対象が定まりにくい点と、あまりに安いのでセール時にはすぐに売り切れになってしまう点が挙げられます。
パソコン工房は、初心者目線で見た場合、コストパフォーマンスが良好なので初期投資が抑えられる、実店舗が多いので安心して利用できるなど多くのおすすめポイントがあるBTOショップです。
BTOと自作PCに関するよくある質問
- BTOと自作PCはどちらがコストパフォーマンスがいいでしょうか?
-
時間とコスト(お金)のどちらも面でも基本的にBTOの方がコストパフォーマンスが良いです。
ただし、かなりのハイスペックパソコンを組む場合、構成次第ではありますが、BTOより自作PCの方が安上がりになる場合もあります。
また、グラフィックボードなど、一部のパーツをすでに所持しているなら、自作PCの方が安上がりになるでしょう。
- BTOパソコンは購入後にパーツを変更することができますか?
-
できます。
しっかりと規格に沿ったパーツであれば、BTOパソコンでも自由に変更することが可能です。
- 自作PCのマザーボードなどのパーツをBTOに付け替えてもいいのでしょうか?
-
規格さえ問題がなければ基本的に問題ありません。
しかし、Lenovo製品など、メーカー独自の規格を持つパソコンに関しては互換性がないので注意が必要です。
- 自作PCでApex Legendsを高設定かつ144fps以上を余裕で出せる構成はなんですか?
-
当サイトでは『Apex Legends』などのFPSゲームを始めとした、ゲームタイトルごとに快適に動作できるパソコンの紹介を行っています。詳しくは「ゲーム別推奨PC」のカテゴリをご覧ください。
- 他にもおすすめのBTOショップはありますか?
-
「BTOショップ比較一覧」では、20社以上のBTOショップの特徴や評判をまとめているので、自分にあったBTOショップが見つかるかと思います。
BTOと自作PCどっちがおすすめ?まとめ
- 時間とコストの両面で自作PCよりBTOがおすすめ
- ケースなど細部にこだわりたい人は自作PC
- 初心者で自作PCが欲しい人は組み立て代行サービスを利用する
自作PCとBTOとでは、同等のパーツを用いた場合、ほとんど価格差はないので、手間などを考えるとBTOが圧倒的におすすめです。
ゲーミングPCなど、イルミネーションにこだわったり、細部をカスタマイズしたい方は自作PCが視野になります。
その際に、初心者の方は組み立て代行サービスを利用するのがいいでしょう。
こちらの記事にて、当サイトが厳選したおすすめゲーミングPCを紹介しています。ぜひチェックしてください。