デスクトップPCを買う、もしくは自作するときにどのような基準でPCケースを選べばいいのでしょうか?
PCケースが大きければカスタマイズしやすく性能を上げやすい反面、スペースを取ることになります。
PCケースが小さければスペースは取りませんがカスタマイズしにくく、性能は低くなりがちです。
この記事ではケースの大きさ別にメリット、デメリットを紹介していきます。
・デスクトップPCを買おうとしている
・PCを自作しようとしている
・PCケースの大きさごとのメリット、デメリットを知りたい
BTOショップ毎のPCサイズも紹介していきますので、以上のような疑問を抱えている方はぜひ最後まで読んでみてください。
PCケースの種類
PCケースは大きく分けて以下の5種類に分けられます。
PCケースのおおまかな種類
ここからさらにフルタワーとミドルタワーを「大型ケース」、それ以下のサイズのケースを「小型ケース」に大別できます。
それぞれの大きさはどれぐらいなのかというと、実は明確な定義があるわけではありません。
各BTOショップの基準を照らし合わせると、おおむね以下の範囲のようになります。
PCケースのサイズ一覧
ケース | 幅(mm) | 奥行き(mm) | 高さ(mm) |
---|---|---|---|
フルタワー | 250~300 | 500~650 | 500~650 |
ミドルタワー | 200~250 | 400~550 | 400~550 |
ミニタワー | 150~200 | 350~450 | 350~450 |
スリム | 75~145 | 220~400 | 200~400 |
キューブ | 250~500 | 250~500 | 250~500 |
PCケースの選び方
スペース、予算に制限がないならば大型ケースの購入もありですが、PC選びで重要なのは「PCで何をしたいか」です。
4Kモニターがないのに最高峰GPUを積んだり、高度な動画編集をしないのにメモリを64GBにしたりするのは、近所のコンビニにしか行かないのにレーシングカーを買うようなものです。
よりシンプルな選び方としては、「PCゲームを遊びたいなら大型ケース」「PCゲームはそこそこに、ビジネスや作業目的なら小型ケース」がおすすめです。
大型ケース(フルタワー・ミドルタワー)のメリットとデメリット
小型PCがたくさん発売されている昨今、あえて大型PCにするのは、それに見合ったメリットがあるからです。
フルタワー、ミドルタワーでそれぞれのメリットを確認していきましょう。
なお、大型ケースのデメリットである「置き場に困る」問題は「デスクトップPCの置き場所はどこがベスト?」という記事で最適な置き場を検証しているので、参考にしてください。
フルタワー
フルタワーPCの一例
グラフィック : RTX 3090
メモリ : 64GB SDRAM
ストレージ : 2TB NVMe SSD/4TB HDD
上記のように、フルタワーは場所こそ取りますが、E-ATXというOC(CPUなどの性能を限界まで引き上げること)に特化したマザーボードを搭載することで劇的なスペック向上が望めます。
GPUも「RTX 3090」や「RTX 3080」など高性能な大型パーツが搭載されていることが多いです。
またパーツを交換したい場合も自由度が高まるので、様々なパーツを細かくカスタマイズしたいコアなPCユーザーにはうってつけのケースです。
ミドルタワー
ミドルタワーPCの一例
グラフィック : RTX 3070
メモリ : 16GB SDRAM
ストレージ : 1TB NVMe SSD
ミドルタワーPCは性能とスペースのバランスがよく、デスクトップPCの中ではもっともメジャーなサイズです。
したがってパーツの種類も多く、後々のカスタマイズも楽に行えます。
BTOショップにあるミドルタワーPCは性能的にも申し分なく、多くのヘビーユーザーに人気のケースとなっています。
小型ケース(ミニタワー・スリムタワー・キューブ型)のメリットとデメリット
小型ケースの最大のメリットはなんと言っても省スペースなことでしょう。
性能は大型ケースに劣るとはいえ、ミニタワーくらいなら負荷の大きいゲーミング利用も可能です。
ただし、スリム、キューブのように極端に小さいサイズのPCだと最高性能でもゲーミング利用には厳しいものもあります。
ミニタワー
ミニタワーPCの一例
グラフィック : GTX 1650
メモリ : 16GB DDR4 SDRAM
ストレージ : 500GB NVMe SSD
ミニタワーはデスクにも置きやすいサイズで、一定の性能を持っているのが特徴です。
カスタマイズの自由度は下がりますが、一通りビジネス利用ができればいい方、とりあえずゲームを始めたい方、性能よりもデスク周りをすっきりさせたい方にはよいチョイスとなるでしょう。
スリムタワー
スリムタワーの一例
グラフィック : GTX 1650
メモリ : 8GB SDRAM
ストレージ : 256GB NVMe SSD
スリム型のケースは搭載できるパーツの制約上、ゲームをするにはギリギリの性能となりますが、ゲーム利用がメインでない方やデスクをすっきりさせたい方にはおすすめです。
キューブ型
キューブ型PCの一例
パーツの自由度は低くなりますが、キューブは高さがないので、インテリアにマッチさせたい方にはぴったりです。
デスク周りの一体感も見逃せないポイントです。
さらに小型な「ミニPC」もある
ミニPCの一例
グラフィック : Radeon グラフィックス
メモリ : 8GB DDR4 SO-DIMM
ストレージ : 250GB NVMe SSD
59,980 円(税込)
ここまでに紹介してきたものよりもさらに小型なケースも存在します。
「ミニ」(ミニタワーではなく!)や「コンパクト」と言われるパソコンで、大きさはお弁当箱サイズのものもあります。
モニターの裏に取り付けて一体型とすることもできるので、余計なものをデスクに置きたくない方にはおすすめです。
ただしあまりにも小さいため性能はかなり限られたものとなり、一般的で単純なオフィス作業をこなせるレベルと考えた方がよいでしょう。
BTOショップ別・ケースの大きさ比較
それぞれのショップ毎の大きさをまとめました(ミニPCを除く)。
フルタワーやキューブは置いていないところもありますので、参考にしてください。
寸法 : 幅(W) x 奥行(D) x 高さ(H) 単位:mm
ショップ | フルタワー | ミドルタワー | ミニタワー | スリム | キューブ |
---|---|---|---|---|---|
ドスパラ | W:220 D:440 H:480 | W:190 D:420 H:360 | W:96 D:395 H:330 | ||
マウス | W:215 D:490 H:481 | W:190 D:490 H:410 | W:170 D:403 H:360 | W:100 D:390 H:365 | W:178 D:395 H:285 |
パソコン工房 | W:230 D:582 H:525 | W:190 D:477 H:432 | W:190 D:410 H:356 | W:98 D:403 H:363 | |
ツクモ | W:235 D:512 H:548 | W:183 D:390 H:300 | W:187 D:188 H:388 | ||
レノボ | W:211 D:483 H:450 | W:145 D:292 H:365 | |||
Dell | W:222 D:431 H:481 | W:169 D:308 H:367 | |||
フロンティア | W:239 D:513 H:510 | W:200 D:485 H:423 | |||
サイコム | W:240 D:547 H:475 | W:220 D:506 H:493 | W:210 D:502 H:403.5 |
PCケースのサイズと選び方 まとめ
- 性能重視ならフルタワーかミドルタワー
- 性能と省スペースの両立ならミニタワー
- 省スペース最重視ならスリム以下
- まずはPCで何をやりたいかを決めてからケースを選ぶべき
今回はPCケースを中心にお伝えしました。
実際は、よほどケースのデザインに惚れ込まない限りは、やりたいことと性能を比較しながらPCケースのサイズを選ぶのがおすすめです。
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