この記事ではディープラーニング・機械学習向けのPCにはどのくらいスペックが必要なのか、どれくらいのスペックのPCが必要なのかだけでなくおすすめのモデルや下記の項目について解説していきます。
クリエイター向けのPCをもっと知りたい方は「クリエイターおすすめPC」記事を参考にしてみてください!
製品名 | 種類 | GPU | CPU | メモリ | SSD/HDD |
---|---|---|---|---|---|
DAIV A7 | デスクトップ | RTX 3060 | Ryzen 7 5700X | 32GB | 512GB SSD / 2TB HDD |
DAIV FX-I7G6T | デスクトップ | RTX 3060 Ti | Core i7-13700K | 32GB | 1TB SSD |
DAIV S4-I7G60CB-B | ノート | RTX 4060 | Core i7-13700H | 32GB | 1TB NVMe SSD |
ディープラーニング・機械学習におすすめのPC
最低限のディープラーニング・機械学習を行うためであれば特別性能が高いPCを用意する必要はありません。
個人で使用する範囲なら10万円程度のミドルレンジのPCで問題はなく、データ量を増やすなど規模感を大きくしてAI学習をさせたいという場合には、20~30万円程度のハイエンドクラスのPCを検討するといいでしょう。
この章ではディープラーニングをこれから始める方や将来的に規模を大きくしようと考えている方のどちらにもおすすめなPCを紹介します。
【Ryzen 7 7700X + RTX 3060】DAIV A7
非常に滑らかに動きが特徴で全体的に動作がもたつくことがなく、素早く操作したり頻繁にアプリを切り替えたりしても快適に使えます。
3Dゲームや動画編集といった処理強くサクサク動くため、動作が遅く感じることはほとんどありません。
内蔵ストレージには最大1024GBのデータを保存することができ、ディープラーニング・機械学習用としても十分な量があります。
本体は、かなり大きく机上ではかなりの空間を占有してしまうため、必然的に机の下に置く前提の使い方に限られてしまう点がデメリットです。
【 Core i7-13700KF + RTX A2000】DAIV FX-I7G6T
グラフィック : RTX 3060 Ti
メモリ : 32GB
ストレージ : 1TB SSD
DAIV FX-I7G6Tは高度な性能がある分30万を超える価格になっており、そこまで性能を必要としない方にはオーバースペックになってしまうのがデメリットです。
ですが、クリエイターPCとして充分な性能が欲しい!という方にはピッタリあてはまる最適なモデルとなっています。
スペックとしてはGPUにRTX 3060 Tiが搭載されており、写真や動画の編集、視覚効果、モーション・グラフィックス、3D アニメーション、ハイエンド・ゲームなどの複雑な演算処理を必要とする作業に十分な性能があります。
クリエイター用途に特化したモデルのパソコンが欲しい方におすすめのモデルです。
【Core i7-13700H + RTX 4060】DAIV S4-I7G60CB-B
グラフィック : RTX 4060
メモリ : 32GB
ストレージ : 1TB NVMe SSD
モニター : フルHD 14.0インチ
重量 : 1.78kg
バッテリー : 13.5時間
DAIV S4-I7G60CB-Bはノートパソコンのため様々な場所にPCを持ち運んで作業することが可能です。
液晶サイズは14インチなので人によっては少し画面の小ささを気にする人がいるかもしれません。ただしその分小型なのでコンパクトです。
最新の第13世代インテル Core i7-13700H プロセッサーを搭載しており、グラフィックにはNVIDIA® GeForce® RTX™ 4060 Laptop GPUが搭載されているなど、クリエイターにも最適な高性能PCとなっています。
加えて高性能ながら30万以下で購入できるため、ディープラーニング・機械学習用PCの規模を拡大する予定がある方におすすめです。
ディープラーニング・機械学習用PCの推奨スペック
機械学習に必要なPCスペックは個人使用する場合には、10~20万円程度のミドルスペックのPCで十分な作業が行えます。
一方、事業などの業務で使用するようなAIを構築したい場合には、多くのデータ量で学習させる必要があるため、ハイエンドの高性能なPCが必要になります。
この章ではどのようなスペックが必要なのかを項目ごとに解説します。
CPU | GPU | メモリ | ストレージ |
---|---|---|---|
IntelCPU「Core i5」 | RTX A2000 | 8GB | 256GB |
CPU
CPUコア数 | CPU動作クロック | 世代 |
---|---|---|
5 | 4.1GHz | 11世代 |
CPUはパソコン全体のデータを処理する役割をになっており、CPUコアは多ければ多いほど同時に演算を行うことができ、動作クロックはコアが働く速度を表しています。
どちらも数値が多ければ多いほど処理能力が高くなるためその分ディープラーニングを効率よく行うことができます。
世代はCPUが生産された順番を表しており世代が新しいほど様々な処理能力が追加されているため機能性を求めるなら常に新しい世代のCPUが必要となります。
個人でディープラーニングを行う程度であればミドルクラスに多いコア数5、動作クロック4.1GHz、11世代のCPUで十分です。
GPU
GPUチップグレード | ビデオメモリ容量 |
---|---|
RTX A2000 | 8〜16GB |
GPUはパソコン全体ではなく画像処理を行う役割を担っており高解像度を必要とする作業においては求められるスペックが高くなります。
グレードの判別は「RTX A2000」の数字の部分が多ければ多いほどグレードが高くなっており、その分高い処理能力を有しているのが特徴です。
こちらも個人使用の範囲内であれば特別高いスペックのものは必要なく、ミドルクラスのパソコンに標準装備されているGPUで問題ありません。
また、ビデオメモリにおいては8GBのものが比較的安価ではありますが、必要に応じて16GBまでのものを選んでも良いでしょう。
メモリ
メモリ容量 |
---|
8〜16GB |
メモリは短期的なデータを一時的に保管しておく場所なため一度に大量のデータをやり取りする環境でなければ比較的少ないメモリ容量で問題ありません。
個人でディープラーニングを行う場合でも例外ではなくミドルクラスのPCに多い8〜16GBのメモリがあれば十分です。
規模感を大きくして扱うデータ量や学習量を増やしたい場合には32GB以上で検討することをおすすめします。
ストレージ
ストレージの種類 | ストレージ容量 |
---|---|
HDD、SSD | 256〜500GB |
ストレージを保管しておく記憶装置にはHDDとSSDの2種類があります。
HHDは比較的安価で保存できるデータ容量も多いのですが消費電力が多かったり読み書きのスピードが遅いなどの特徴があります。
対してSSDは物理的な衝撃に強く消費電力も少ないため持ち運びなどに有利です。加えて読み書きの速度が速いためストレスが感じにくいのが特徴ですが、高価でありながら容量も少ないためコストがかかってしまいます。
どちらも小規模なディープラーニングでプログラムを動かす程度であれば256GBでも問題ありませんが、予算に余裕があるのであれば500GBのものを用意すると安心できます。
ディープラーニング・機械学習用PCの選び方
ディープラーニング・機械学習用PCの選び方は目的によって予算や性能が大きく変わります。
自身の目的に応じてこれから紹介する項目を参考にしてみてください。
GPU性能で選ぶ
CPUの処理だけでもAIの学習を行うことができますが、GPUの高い演算能力を上乗せすることでさらに高速に学習が可能です。
そのためディープラーニングでAIにさらに学習を蓄積させるためには自ずとGPUの処理能力や容量が必要になってきます。
個人の使用であればRTX A2000〜RTX 3060のGPUがあれば問題ありませんのでミドルクラスから検討してみましょう。
拡張性で選ぶ
ディープラーニングはスモールスケールでスタートしながら必要に応じて拡張していくことが大切です。
カスタマイズが柔軟なPCであれば、パーツの組み替えやメモリを追加することで、スペックを向上させることも可能なためディープラーニングの規模感を途中から大きくしたくなっても対応できます。
徐々に規模を大きくしたい方は拡張性が高いPCの購入を検討することをおすすめします。
予算で選ぶ
ディープラーニングに必要なスペックとしてCPUは「Core i5」GPUは「GeForce GTX 1650」 メモリ「8GB 」ストレージ「256GB」のものが揃っていれば最低限のAI学習が可能です。
上記のスペックであれば15〜20万ほどで購入できるものがほとんどなため低予算でディープラーニングをスタートさせることができます。
また予算に余裕がある方は必要に応じて拡張するか、初めから高性能なスペックのPCを購入してしまうのも一つの方法です。
ディープラーニング・機械学習用PCは自作とBTOのどちらが良いのか
ディープラーニング・機械学習用PCは自作とBTOのどちらの方が良いかはどのような規模感で行うのかによって大きく異なります。
もちろん自作のPCであれば必要な機能を厳選してある場合においては価格も抑えることが可能です。しかし、BTOメーカーのPCでもある程度パーツを選ぶこともできるため返って自作では費用がかさんでしまう可能性もあり得ます。
この章では自作PCとBTOメーカーのどちらで購入すればいいのかを解説します。
自作PCはBTOよりコストがかかる場合がある
自作でPCを作る場合にはそれぞれのパーツを自分で購入する必要があります。
そのため組み立てるための知識が必要になることももちろんですがパーツごとにどこで購入すれば安くなるかなどの知識も必要になります。
場合によっては余計な出費につながってしまうため「ディープラーニングのためのパソコンが必要」な方には自作から始めることはおすすめできません。
ディープラーニング・機械学習用のPCを自作しても保証がない
自作PCであってもそれぞれのパーツの保証期間だけで言えば自作PCの方が長い場合があります。しかしいざ故障したときに故障箇所を自力で特定しなければならなかったり、交換作業も自身で行ったりする必要があるため「手間と時間」がかかってしまいます。
その点BTOメーカーのPCは保証期間内であれば無料でメーカーによる原因究明と対処を受けられるため、安心してPCを預けることができます。
部品や作業に関して知識がない方であればBTOメーカーで購入することをおすすめします。
ディープラーニング・機械学習用の自作PCは相性問題が生じる場合がある
ディープラーニング・機械学習用の自作PCはパーツの特性や組み合わせる相性などを熟知しておかないと問題が生じる場合があります。
そうなってしまった場合どのパーツの相性が悪くてAI学習に影響が出ているのかを特定する時間がかかってしまうため本来の目的であるディープラーニングに要する時間がなくなってしまいます。
パーツや組み合わせの知識がない場合にはBTOメーカーで購入することをおすすめします。
ディープラーニング・機械学習におすすめのPCまとめ
製品名 | 種類 | GPU | CPU | メモリ | SSD/HDD |
---|---|---|---|---|---|
DAIV A7 | デスクトップ | RTX 3060 | Ryzen 7 5700X | 32GB | 512GB SSD / 2TB HDD |
DAIV FX-I7G6T | デスクトップ | RTX 3060 Ti | Core i7-13700K | 32GB | 1TB SSD |
DAIV S4-I7G60CB-B | ノート | RTX 4060 | Core i7-13700H | 32GB | 1TB NVMe SSD |
・クリエイターにもおすすめな「DAIV A7」
・パソコン全体の処理能力が高く万能な「DAIV FX-I7G6T」
・持ち運べる高性能PC「DAIV S4-I7G60CB-B」
ディープラーニング・機械学習には必ずしも特別なパソコンが必要になるわけではありません。
個人使用の範囲内であればミドルクラスのスペックでも最低限のAI学習を行わせることができますが、必要に応じて各パーツを拡張したり、規模感を大きくしたい場合には性能の高いハイエンドモデルを要することもあります。
また自作PCの方がカスタムの自由度が高い反面費用が高くなったり、保証の問題などが起きてしまうためディープラーニングを始めたいだけであればBTOメーカーからの購入がおすすめです。