今回の記事では、格安ノートPCに搭載されているCPU「core-i7-1165g7」について「どのくらいのスペックなの?」「他のCPUと比較して何が違うの?」といった疑問に答えます。
以下の項目を踏まえておすすめノートPCも合わせて紹介するので参考にしてください。
また、当サイトでは「予算10万円以内で買えるゲーミングPC」を紹介していますので、あわせてご覧ください。
おすすめモデル | CPU | メモリ | ストレージ | サイズ | バッテリー | 重量 |
---|---|---|---|---|---|---|
mouse B5-i7 | core-i7-1165g7 | 8GB | 512GB SSD | 15.6型 | 約9.0時間 | 約1.67kg |
MousePro-NB211Z | core-i7-1165g7 | 8GB | 256GB SSD | 14型 | 約20.0時間 | 約1.13kg |
core-i7-1165g7の基本スペック
世代 | 第11世代 |
開発コード | Tiger Lake |
コア数/スレッド数 | 4コア/8スレッド |
最低動作周波数 | 1.2GHz |
最大動作周波数 | 4.7GHz |
TDP | 12~28W |
内蔵グラフィックス | intel iris Xe グラフィックス |
PassMark CPU Markスコア | 10457 |
スペック的には4コア8スレッドのため、現在の基準でいうとローエンドクラスですが、その代わり搭載モデルが安くなっている格安CPUです。
性能は安いからと言って低すぎるということはなく、総合的なスコアを表すPassMarkスコアは10,000を超えているので、普段使いで支障が出ることはありません。
内蔵GPUである「intel iris Xe グラフィックス」を搭載しており、その性能は画像や動画編集にも利用でき、軽いゲームであれば設定を調整してプレイできるくらいのスペックがあります。
core-i7-1165g7のベンチマーク
ここでは「core-i7-1165g7」と同価格帯、性能が近いCPUや上位モデルと比較したベンチマークを紹介します。
特にAMD製のCPUとどう変わるのか気になる方はチェックしてください。
core-i7-1165g7のCPU Markスコア
ノートPCに使用されるCPUを「PassMark」というベンチマークソフトで計測したグラフになります。
PassMarkは重い計算処理を回す、動画処理など、CPUが様々な使われ方をされた場合の総合的な性能を評価しています。
基本的にこの値が高いほどCPUの性能が総合的に高いと思っていいです。
6コア12スレッドの「Ryzen 5 4500U」に近いスコアを出しているので、4コア8スレッドの中で「core-i7-1165g7」はかなり総合処理能力が高いことがわかります。
1万あたりのスコアは普段使いから画像・動画編集もこなせるので、手軽に持ち運んでネットサーフィンやビジネス目的で活躍するCPUと言えます。
core-i7-1165g7のCinebench R23(マルチコア)スコア
Cinebench(マルチコア)で計測するスコアの主な指標は「マルチコアの性能」です。
マルチコアとは、CPUの頭脳の数のことを指し、マルチコア性能とはそれぞれのCPUの並列処理能力のことを指します。
このスコアが高いと、複数のアプリ動作などのマルチタスクに優れます。
さすがに4コアCPUのため、コア数が多い上位モデルには及びませんが、4コアCPUの中では高い並列処理能力を持っています。
このくらいのスコアであれば、高解像度でもサクサクとはいきませんが、動画編集や録画などに耐えうる性能です。ノートPCに搭載されるCPUのため、外出先で収録した動画を現地で編集するといった用途に使用できるでしょう。
core-i7-1165g7とAMD・intel製CPUの比較
ここでは、「core-i7-1165g7」と同じくらいのスペックのCPUやAMD製のCPUを比較し、どのようなところが優れ、劣っているのかを解説します。
core-i7-1165g7 vs Core i5-1135g7
世代 | 第11世代 |
コア数/スレッド数 | 4コア/8スレッド |
最低動作周波数 | 1.2GHz |
最大動作周波数 | 4.7GHz |
TDP | 12~28W |
CPU Mark | 10457 |
Cinebench R23(マルチコア) | 6095 |
発売日 | 2020年7月 |
搭載PCの価格帯 | 約9万円~ |
世代 | 第11世代 |
コア数/スレッド数 | 4コア/8スレッド |
動作周波数 | 2.4GHz |
最大動作周波数 | 4.2GHz |
TDP | 12~28W |
CPU Mark | 9822 |
Cinebench R23(マルチコア) | 5913 |
発売日 | 2020年10月 |
搭載PCの価格帯 | 約7万円~ |
どちらも同時期に販売されているモデルで、「i5」と「i7」というグレードの違いもありますが、動作周波数に差があるため、ベンチマークスコアも伴って若干の差が出ています。
差がそこまで大きくないのは、コア数が一緒の構成のためです。実際の使用感としては大きな差は感じられないことが予想できるので、大雑把に見ればどちらも同じくらいの性能を持ったCPUと見ていいでしょう。
そうなると価格差でのコスパが重要になります。「Core i5-1135g7」搭載のノートPCは約9万円なのに対し、「Core i5-1135g7」は約7万円からラインナップが揃っています。
そのためコスパでは「Core i5-1135g7」の方が「core-i7-1165g7」より優れているといえます。
core-i7-1165g7 vs Ryzen7 5700U
世代 | 第11世代 |
コア数/スレッド数 | 4コア/8スレッド |
最低動作周波数 | 1.2GHz |
最大動作周波数 | 4.7GHz |
TDP | 12~28W |
CPU Mark | 10457 |
Cinebench R23(マルチコア) | 6095 |
発売日 | 2020年7月 |
搭載PCの価格帯 | 約9万円~ |
世代 | 第3世代 |
コア数/スレッド数 | 8コア/16スレッド |
動作周波数 | 1.8GHz |
最大動作周波数 | 4.3GHz |
TDP | 10~25W |
CPU Mark | 15855 |
Cinebench R23(マルチコア) | 9562 |
発売日 | 2021年1月 |
価格帯 | 約10万円~ |
現在人気の「Ryzen 7 5700U」とも比較してみました。
まずCPUのコア数で2倍の差があるため、当然ベンチマークスコアにも約1.5倍の差をつけて「Ryzen 7 5700U」が圧勝です。
そして搭載モデルにもそこまで大きな価格差が無いことも「Ryzen 7 5700U」が勝っている部分でもあります。コスパに優れるAMDの強みが出ています。
在庫がないなどよほどの理由がない限り「Ryzen 7 5700U」搭載モデルのノートPCを買うほうが性能とコスパ両方で見ても良いことがわかります。
core-i7-1165g7が向いている用途
「core-i7-1165g7」は結局どのような用途に向いているのか簡単にまとめるとこうなります。
用途 | 解説 | 評価 |
インターネット(動画閲覧・ショッピング) | YOUTUBE等で動画を観ながらの、ショッピング | |
ビジネス(Officeソフト・Web会議など) | Officeソフトでの資料作りをしながらの、Web会議 | |
ゲーム | 3Dグラフィックでの処理が必要なゲーム (2Dドットゲームは除く) | |
動画・画像編集 | 録画作業と、取り込んだ画像・動画データの編集 | |
3D制作 | 3D CADやBlenderなどを用いた3Dモデリング |
上記の表を踏まえて結論を出すと、ネットサーフィン・ビジネス利用は快適に行えます。
基本的にこのクラスのCPUは、グラボ搭載型のゲーミングノートPCは現在販売されていないので、グラフィック処理が重めの用途には向きません。
ゲームのプレイに関しては、要求スペックの高くない2Dゲームなら何とかプレイできますが、3Dゲームになると、設定を下げてもプレイは厳しく、最悪起動すらしないでしょう。
また、動画・画像編集などクリエイター向けの作業に関しても同様で、比較的軽めの作業ならできなくはないですが、サクサク快適にとはいきません。あくまで作業ができる程度と思っておきましょう。
core-i7-1165g7搭載おすすめノートPC
core-i7-1165g7を搭載したPCや、後継モデルを搭載したおすすめPCを紹介します。
また、core-i7-1165g7は一昔前のモデルなのでBTOショップなどでは販売されていることが希少となっています。
どうしてもcore-i7-1165g7を搭載したモデルを探したい方は、中古パソコンの失敗しない選び方を参考に中古パソコンショップで探してみて下さい。
おすすめモデル | CPU | メモリ | ストレージ | サイズ | バッテリー | 重量 |
---|---|---|---|---|---|---|
mouse B5-i7 | core-i7-1165g7 | 8GB | 512GB SSD | 15.6型 | 約9.0時間 | 約1.67kg |
MousePro-NB211Z | core-i7-1165g7 | 8GB | 256GB SSD | 14型 | 約20.0時間 | 約1.13kg |
mouse B5-i7
グラフィック : インテル 内蔵グラフィックス
メモリ : 8GB
ストレージ : 512GB (NVMe)
モニターサイズ :15.6インチ ノングレア
バッテリー駆動時間 :約9時間
重量 : 約1.67kg
価格は約12万円(オフィスソフトなし)で、メモリ8GB、512GB SSD、15.6インチとスタンダードな構成のノートPCです。
ユーティリティで嬉しいポイントは、USB-C端子による映像出力と充電に対応しているところです。これにより大きな電源アダプターを持ち歩くこと無く、コンパクトに電源周りを整えることが可能です。
ゲームを目的としないのであれば十分に快適な作業が可能で、バッテリー駆動時間も約9時間と長持ちなので外出先での使用に特に優れています。
MousePro-NB211Z
グラフィック : UHD グラフィックス
メモリ : 8GB
ストレージ : 256GB SSD
モニター:14.0型
バッテリー駆動時間:約10.0時間
重量:約1.35kg
法人モデルのノートPCで、あらゆるビジネス用途を想定したタフさが際立つモデルです。
価格は約14万円と少し割高ですが、バッテリー駆動時間は約10時間、防塵、気圧差、ある程度の耐水性能など、外出先でもパワフルな活躍ができる作りになっています。
スペック的には標準的なビジネス用ノートPCですが、外での使用がメインであればこのモデルは特に力を発揮します。釣りやキャンプ動画などのお供に最適でしょう。
core-i7-1165g7の比較・レビューまとめ
今回の記事では「core-i7-1165g7」の性能を解説し、後継モデルも含めたおすすめノートPCを紹介しました。
以下おすすめモデルのおさらいと、まとめです。
おすすめモデル | CPU | メモリ | ストレージ | サイズ | バッテリー | 重量 |
---|---|---|---|---|---|---|
mouse B5-i7 | core-i7-1165g7 | 8GB | 512GB SSD | 15.6型 | 約9.0時間 | 約1.67kg |
MousePro-NB211Z | core-i7-1165g7 | 8GB | 256GB SSD | 14型 | 約20.0時間 | 約1.13kg |
- 搭載モデルは安めだが、他CPUに比べるとコスパは低め
- スペック的には普段使い~軽い動画編集ならこなせる
- ビジネス用途がメインなら十二分に快適に動作する
- 珍しいタフモデルの「MousePro-NB211Z」がある
ノート用CPUはノートPCという性質上パーツ構成に融通が効かないため、グラフィックボードなどを搭載する前提で能力を発揮できないCPUになってしまいがちです。
「core-i7-1165g7」も搭載モデルがゲームを目的としないモデルしかなく、ゲーマーにとっては縁がないCPUですが、普段使いやビジネス用途という観点から見ればとても快適に動作する優秀なCPUです。
特に一般販売されているノートPCの中でも「MousePro-NB211Z」は珍しいタフモデルなので、外出先用ノートPCとして優秀です。一昔前のCPUといっても有用な場面はまだまだあるCPUと言えます。