本記事ではIntelの第12世代CPU「Core i7-1260P」の性能を解説し、他CPUとの比較やおすすめ搭載モデルを紹介します!
以下のポイントで気になる項目がある方は参考にしてください。
Core i7-1260Pの基本スペック
世代 | 12世代 |
タイプ | モバイル端末用CPU |
コア数/スレッド数 | 12コア16スレッド |
定格動作周波数 | 2.1GHz |
最大動作周波数 | 4.7GHz |
TDP | 28W |
内蔵グラフィックス | Intel Iris Xe Graphics eligible搭載 |
PassMark CPU Markスコア | 17260 |
Core i7-1260PはIntelの第12世代の目玉である、ハイブリットアーキテクチャを初めて搭載されたシリーズのCPUです。
この技術により、CPUの発熱を抑えつつも処理能力を効率よく向上させることに成功し、まさに革命と言えるスペックを手に入れました。
特にノートパソコンに搭載されるパーツは発熱の問題が常に付いて回るので、現在Intel製のCPUを搭載したノートPCを選ぶなら12世代以上を絶対に選ぶべきと言っても過言ではありません。
ハイブリットアーキテクチャとは?
メインとなるコアの中に補助的な役割を担うサブコアを組み込み、軽い動作はサブコアに任せて電力を極限まで抑え、高負荷な状況でメインコアとサブコアで負担を分散させながら処理を行うシステムです。
Core i7-1260Pのベンチマーク
Core i7-1260Pの総合的な性能と、マルチタスクにおける処理性能をベンチマークスコアにして、わかりやすくどのくらいの性能なのかをグラフにまとめました。
Core i7-1260PのCPU Markスコア
ノートPCに使用されるCPUを「PassMark」というベンチマークソフトで計測したグラフになります。
PassMarkは重い計算処理を回す、動画処理など、CPUが様々な使われ方をされた場合の総合的な性能を評価しています。
基本的にこの値が高いほどCPUの性能が総合的に高いと思っていいです。
だいたい10,000以上のスコアがあれば、普段使いで支障が出ることはほぼ無いと思って良いでしょう。
Core i7-1260Pは17,000台とかなり高水準なスコアなので、グラボを搭載したゲーミングPCに採用されやすいCPUと言えます。
過去のシリーズとも比較してみると、世代を更新する毎に順調にスペックアップしています。
Core i7-1260PのCinebench R15(マルチコア)スコア
Cinebench(マルチコア)で計測するスコアの主な指標は「マルチコアの性能」です。
マルチコアとは、CPUの頭脳の数のことを指し、マルチコア性能とはそれぞれのCPUの並列処理能力のことを指します。
このスコアが高いと、複数のアプリ動作などのマルチタスクに優れます。
マルチコア性能も大きく順位に変動はなく、コア数が多いCPUが一回りスコアを伸ばしています。
1,000を超えていれば動画配信などで複数のツールを扱う状況でもそつなくこなせるスコアなので、Core i7-1260Pは動画配信にも使用できるCPUです。
i5の12世代と大差ないのはコア数が一緒のためで、それだけハイブリットアーキテクチャが優秀ということです。
Core i7-1260PとAMD・intel製CPUの比較
ここでは、「Core i7-1260P」と同じくらいのスペックのCPUやAMD製のCPUを比較し、どのようなところが優れ、劣っているのかを解説します。
Core i7-1260P vs core i7-1360P
世代 | 12世代 |
コア数/スレッド数 | 12コア16スレッド |
最低動作周波数 | 2.1GHz |
最大動作周波数 | 4.7GHz |
TDP | 28W |
CPU Mark | 17260 |
Cinebench R15(マルチコア) | 1660 |
搭載PCの価格帯 | 約12万円~ |
世代 | 13世代 |
コア数/スレッド数 | 12コア16スレッド |
動作周波数 | 2.2GHz |
最大動作周波数 | 5.0GHz |
TDP | 28W |
CPU Mark | 19704 |
Cinebench R15(マルチコア) | 1810 |
搭載PCの価格帯 | 約19万円~ |
同じコア数ながら順当に世代が変わったことで、スペックアップしたCore i7-1360Pに軍配が上がります。
しかし価格も相応に変わるので、棲み分けはできていると言えるでしょう。
なるべく価格を抑えつつスペックも求めるならcore i7-1260P搭載PCは、今でも優秀なCPUです。
Core i7-1260P vs Ryzen 7 5800H
世代 | 12世代 |
コア数/スレッド数 | 12コア16スレッド |
最低動作周波数 | 2.1GHz |
最大動作周波数 | 4.7GHz |
TDP | 28W |
CPU Mark | 17260 |
Cinebench R15(マルチコア) | 1660 |
搭載PCの価格帯 | 約12万円~ |
世代 | 5000シリーズ |
コア数/スレッド数 | 8コア16スレッド |
動作周波数 | 3.2GHz |
最大動作周波数 | 4.4GHz |
TDP | 45W |
CPU Mark | 21005 |
Cinebench R15(マルチコア) | 2128 |
価格帯 | 約10万円~ |
スペックと価格面で大きくRyzen 7 5800Hが上回りますが、消費電力とそれに伴う発熱量はCore i7-1260Pが優秀です。
ノートPCは狭いスペースにパーツがぎっしり詰まっているので、高いスペックになるほど発熱問題は課題になってきます。
また、消費電力は持ち歩いて使用する時の駆動時間にも関わってくるので、外でも使うノートPCならCore i7-1260P、家で使う高性能ノートPCならRyzen 7 5800Hが良いでしょう。
Core i7-1260Pが向いている用途
「Core i7-1260P」は結局どのような用途に向いているのか簡単にまとめるとこうなります。
用途 | 解説 | 評価 |
インターネット(動画閲覧・ショッピング) | YOUTUBE等で動画を観ながらの、ショッピング | |
ビジネス(Officeソフト・Web会議など) | Officeソフトでの資料作りをしながらの、Web会議 | |
ゲーム | 3Dグラフィックでの処理が必要なゲーム (2Dドットゲームは除く) | |
動画・画像編集 | 録画作業と、取り込んだ画像・動画データの編集 | |
3D制作 | 3D CADやBlenderなどを用いた3Dモデリング |
Core i7-1260Pは主に普段使いでかなりのパフォーマンスを発揮する高水準のCPUと言えます。
もちろん、グラフィックボードを搭載したゲーミングノートでもよほど重くないゲームでない限りサクサクと動作し、業務用のグラフィックデザインなどを行わない限り、できないことはありません。
搭載PCの価格も安く、消費電力も低いので、広く親しまれやすいCPUです。
Core i7-1260P搭載おすすめノートPC
ここでは大手BTOショップmouseから、Core i7-1260P搭載モデルのおすすめノートPCを紹介します。
mouse F4-I7I01OB-A
グラフィック : インテルIris Xe グラフィックス
メモリ : 32GB
ストレージ : 1TB Gen4 SSD
モニター:14.0型
バッテリー駆動時間:約10時間
重量:約1.38kg
標準でメモリ32GBと、1TB SSDを搭載した余裕のある普段使い用のノートPCです。
駆動時間は約10時間と長持ちで、重さ約1.4kg厚さ約1.9mmと持ち運びやすいので、学校や仕事など幅広いシーンで活躍できるでしょう。
各種カードリーダーとHDMI/USB Type-C/Thunderbolt 4端子もあるので、スマートに各種デバイスを繋いだり保存デバイスとのやり取りが可能です。
>>公式サイトで「mouse F4-I7I01OB-A」を見る
Core i7-1260Pの比較・レビューまとめ
Core i7-1260Pの性能をまとめると、以下のようになります。
- 普段使いを高水準でこなせて、ゲーミングモデルにも採用できるスペック
- 搭載モデルの価格が安く手に入れやすい
- AMD製CPUに比べて消費電力と発熱が低いので、ノートPCに最適
Core i7-1260Pは、高性能かつ価格と取り回しも良い優秀なCPUです。
ハイエンドPCやクリエイターPCには採用されませんが、普段使いやゲーム環境(グラボ搭載モデル)で活躍できるので、万人受けするCPUと言えます。
AMD製CPUとはハイブリットアーキテクチャにより大きな差をつけた時代のCPUなので、この世代のCPUの中ではトップクラスの性能でしょう。