「Core i7 13700k」は、13世代から登場したハイブリッドCPUの後継モデルで、コア数を増やし動作クロックも上昇した最先端の高性能CPUです。
今回の記事では、以下の項目を踏まえておすすめPCも合わせて紹介するので参考にしてください。
当サイトでは「Core i7 13700k」が搭載されている価格帯の「予算30万~50万で買えるゲーミングPC」も紹介していますので、あわせてご覧ください。
おすすめモデル | CPU | GPU | メモリ | ストレージ |
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ZA7C-R37![]() | Core i7-13700KF | RTX 3070 | 16GB | 1TB SSD |
ZA7C-R47T![]() | Core i7-13700KF | RTX 4070 Ti | 16GB | 1TB SSD |
Core i7 13700kの基本スペック

世代 | 第13世代 |
開発コード | Raptor Lake |
コア数/スレッド数 | 16コア(Pコア8+Eコア8)/24スレッド(Pコア16+Eコア8) |
Pコア定格/最大クロック | 3.4GHz/5.3GHz |
Eコア定格/最大クロック | 2.50GHz/4.20GHz |
二次キャッシュ | 24MB |
三次キャッシュ | 30MB |
PBP | 125W |
MTP | 253W |
内蔵グラフィックス | インテルUHDグラフィックス770 |
PassMark CPU Markスコア | 34431 |
11世代までのCPUと比べて大きく違うところが「Pコア(Performanceコア)」と「Eコア(Efficientコア)」の存在です。
Performance(パフォーマンス)コア | 従来どおりメインとなる処理を優先するコア |
Efficient(エフィシエント)コア | 電力効率重視のため低周波数で動作し、Pコアの補助的な処理を担当する |
簡単に説明すると上記の表のように、複数コアの中にメインとサブ的な役割をする2種類のコアが存在するハイブリットCPUになっています。
ハイブリットCPUによるメリットは、負荷の高い処理を必要としない普段使いの処理はEコアが担当し、高負荷なゲームや動画処理はPコアとEコアで分担することにより、從來の構成のCPUより消費電力と負荷の軽減が可能になります。
ちなみに、これらのコアを最大限引き出す(オーバークロック)ためには、電力制限の解除が可能です。
しかし発熱と消費電力が非常に大きくなり、パーツの冷却性能やマザーボードの電気回路性能も必要になってくるわりに、大きな性能アップは見込めないので上級者の方以外は気にしなくても良いでしょう。
そのようなことをしなくても、通常利用でゲームや動画編集に困ることはない非常に高性能なCPUです。
「Core i7 13700k」の末尾にある「k」はオーバークロック対応モデルという意味を持ちます
intel製CPU標準のクーラーは使える?

「Core i7 13700k」にはリテールクーラー(標準クーラー)は付属していませんが、以前のintel製CPUから流用する方もいると思います。
結論から言うと「冷却性能」が足りません。
「Core i7 13700k」はコア数が上がり動作周波数もかなり上昇しているCPUなので、サイドフロー型の大型CPUファンが必要です。
ATXタイプの大型PCケースを使用しているのであれば、筆者の個人的なおすすめは実際に使用してもいるサイドフロー型「DeepCool AK400」です。

サイドフロー型は横に熱を逃がすことにより、効率よくPCケースから温風を吐き出すことが可能なCPUクーラーなので、CPUをピンポイントに冷やすことに関して優秀な性能です。
価格もそこまで高くはないので、高性能CPUの寿命と性能を引き出すためにも、サイドフロー型のCPUファンを別途購入することをおすすめします。
Core i7 13700kのベンチマーク
ここでは、実際にCore i7 13700kの性能をベンチマークを使用して数値化し、どのような用途に優れているのかを解説します。
Core i7 13700kのCPU Markスコア
PassMarkは、重い計算処理や動画処理など、CPUを様々な用途で使用した場合の総合的なスコアを評価しています。
基本的にこの値が高いほどCPUの性能が総合的に高いと思っていいです。
前世代のハイエンドモデル「Intel Core i9 12900」とほぼ同等のスコアが出ていて、コア数と動作周波数が上昇している恩恵が現れています。
2022年現在のアッパーミドルCPUとして定番の「AMD Ryzen 7 5800X」には、約20%の差をつけ上回っており次世代の定番CPUとしての性能を確保しています。
Core i7 13700kのCinebench R23(マルチコア)スコア
Cinebench(マルチコア)で計測するスコアの主な指標は「マルチコアの性能」です。
マルチコアとは、CPUの頭脳の数のことを指し、マルチコア処理能力とはそれぞれのコアの並列処理能力を指します。
このスコアが高いと、複数のアプリ動作などのマルチタスクに優れます。
マルチコア処理能力になると、16コア24スレッドのハイブリッドCPUの性能が本領を発揮します。
総合力では一歩及ばなかったAMDのハイエンドモデル「AMD Ryzen 9 5950X」に約10%の差をつけ、前世代ハイエンドモデルの「Intel Core i9 12900」に約15%の差をつけています。
コア数の多さと効率の良いハイブリッドコアで、消費電力をあまり気にせずパワーを発揮できる演算能力の高さがスコアに反映されています。
Core i7 13700kやAMD Ryzenシリーズとの比較
ここでは、「Core i7 13700k」と同じくらいのスペックのCPUを比較し、どのようなところが優れ、劣っているのかを解説します。
Core i7 13700k vs Core i9 12900k
世代 | 第13世代 |
コア数/スレッド数 | 16コア(Pコア8+Eコア4) 24スレッド(Pコア16+Eコア8) |
Pコア定格/最大クロック | 3.4GHz/5.3GHz |
Eコア定格/最大クロック | 2.5GHz/4.2GHz |
二次キャッシュ | 24MB |
三次キャッシュ | 30MB |
PBP | 125W |
MTP | 253W |
CPU Mark | 34431 |
Cinebench R23 | 30988 |
価格(2022年10月現在) | 74,800円 |
世代 | 第12世代 |
コア数/スレッド数 | 16コア(Pコア8+Eコア4) 24スレッド(Pコア16+Eコア8) |
Pコア定格/最大クロック | 3.2GHz/5.1GHz |
Eコア定格/最大クロック | 2.4GHz/3.9GHz |
二次キャッシュ | 14MB |
三次キャッシュ | 30MB |
PBP | 125W |
MTP | 241W |
CPU Mark | 42257 |
Cinebench R23 | 27472 |
価格(2022年10月現在) | 78,408円 |
特に目を引くのが「Core i7 13700k」のマルチコア性能の高さです。
同じコア数で演算能力に違いが出ているのは、単純に動作周波数が「Core i7 13700k」の方が高いためで、細かい点でいうとキャッシュ容量の多さも関わっています。
総合性能では「Core i9 12900k」が上回りますが、重量級のゲームを4K最高画質設定で動画配信するといった極端な使い方をしないのであれば、「Core i7 13700k」で充分様々な作業が可能です。
価格面でも2022年10月現在あまり大きな差はないため、よほどの理由がない限り価格も少し安くなる「Core i7 13700k」のほうがコスパに優れています。
Core i7 13700k vs Ryzen 7 7700X
世代 | 第13世代 |
コア数/スレッド数 | 16コア(Pコア8+Eコア4) 24スレッド(Pコア16+Eコア8) |
Pコア定格/最大クロック | 3.4GHz/5.3GHz |
Eコア定格/最大クロック | 2.5GHz/4.2GHz |
二次キャッシュ | 24MB |
三次キャッシュ | 30MB |
PBP | 125W |
MTP | 253W |
CPU Mark | 34431 |
Cinebench R23 | 30988 |
価格(2022年10月現在) | 74,800円 |
世代 | 第4世代 |
コア数/スレッド数 | 8コア16スレッド |
動作周波数 | 4.5GHz |
最大動作周波数 | 5.4GHz |
二次キャッシュ | 8MB |
三次キャッシュ | 32MB |
TDP | 105W |
CPU Mark | 36580 |
Cinebench R23 | 20399 |
価格(2022年10月現在) | 63,980円 |
基本的なコア数が変わるため、性能は「Core i7 13700k」が上回ります。
一方「Ryzen 7 7700X」は性能は「Core i7 13700k」に劣りますが、ゲームや動画編集を快適に行えるラインのスコアは確保しており、価格が2022年10月時点では約1万円ほど「Ryzen 7 5800X」が安いです。
価格に比べて性能の高いコスパに優れたCPUを求めるのであれば「Core i7 13700k」を。できるだけ価格を抑えかつ高性能モデルで様子見という方は「Ryzen 7 7700X」が最適です。
Core i7 13700kが向いている用途
「Core i7 13700k」は結局どのような用途に向いているのか簡単にまとめるとこうなります。
用途 | 解説 | 評価 |
インターネット(動画閲覧・ショッピング) | YOUTUBE等で動画を観ながらの、ショッピング | |
ビジネス(Officeソフト・Web会議など) | Officeソフトでの資料作りをしながらの、Web会議 | |
ゲーム | 3Dグラフィックを駆使した流行りのゲーム | |
動画・画像編集 | フルHD・4Kでの動画や画像編集 またはゲームの動画配信 | |
3D制作 | 3D CADやBlenderなどを使用した3Dモデリング |
上記を踏まえて結論を言うと「どのような処理も高いレベルでこなせるCPU」です。
特にゲーム用途においては「RTX 3080」あたりが理想的なゲーミングPC用のグラボで、「RTX 4090」も視野に入る「Core i7 13700k」はまさにハイスペックなCPUといえます。
4Kでゲームをプレイしながらの動画配信も可能な高性能CPUなので、あらゆる場面で困ることはないでしょう。
しかし、オーバークロック対応モデルのため消費電力が抑えられているハイブリッドCPUと言っても、通常モデルより電力を食います。
「RTX 4090」クラスのモンスターGPUを搭載する予定の方は、電源も多めに1200W確保していると安心です。


Core i7 13700kシリーズ搭載おすすめPC
ここでは「Core i7-13700k」を搭載したゲーミングPCをドスパラから紹介します。
現在、Core i7-13700kモデルはBTOショップから在庫が少なくなり、Core i7-13700KFモデルが主流となっています。
おすすめモデル | CPU | GPU | メモリ | ストレージ |
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ZA7C-R37![]() | Core i7-13700KF | RTX 3070 | 16GB | 1TB SSD |
ZA7C-R47T![]() | Core i7-13700KF | RTX 4070 Ti | 16GB | 1TB SSD |
数年先も安定した性能を誇る「ガレリア ZA7C-R37」

グラフィック : RTX 3070
メモリ : 16GB SDRAM
ストレージ : 1TB NVMe SSD
ハイスペックCPU「Core i7-13700KF」にアッパーミドルGPU「RTX 3070」を合わせた、高水準なゲーミングPCです。
あらゆるPCゲームを4K60fpsでプレイできるほどの性能を誇り、フルHDであれば144~240fpsで動作するのであらゆるゲームでカクつきたくないという人におすすめです。
ストレージもSSD1TBを搭載しているので、たくさんのゲームをインストールできる余裕があります。
PCゲーム全般において、推奨スペック条件を大きく上回るため、数年先もPCゲームの要求スペックで困ることはないので、結果的にコスパにも優れます。
次世代ハイエンドGPU搭載「ガレリア ZA7C-R47T」

グラフィック : RTX 4070 Ti
メモリ : 16GB SDRAM
ストレージ : 1TB Gen4 SSD
ZA7C-R47Tは次世代ハイエンドGPUの「RTX 4070 Ti」が搭載されたモデルです。
次世代GPUの中でももっともコストパフォーマンスがよく、4Kやレイトレーシングでも高フレームレートを出したい!というハイエンドを楽しみたい方におすすめです。
価格こそ高いものの5年以上は遊びつくせるスペックなので、ぜひチェックしてみてください。
Core i7 13700k比較まとめ
今回の記事では「Core i7-13700k」の性能を解説し、搭載おすすめPCを紹介しました。
以下おすすめモデルのおさらいと、まとめです。
おすすめモデル | CPU | GPU | メモリ | ストレージ |
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ZA7C-R37![]() | Core i7-13700KF | RTX 3070 | 16GB | 1TB SSD |
ZA7C-R47T![]() | Core i7-13700KF | RTX 4070 Ti | 16GB | 1TB SSD |
- 次世代の定番となるハイブリッドCPUで高性能
- 前世代のハイエンドモデルと同価格帯で性能もほぼ同じ
- 現状のミドルハイスペックまでのGPUとボトルネックがない
- 総じてコスパに優れるCPU
「Core i7-13700k」の特徴は、なんといっても画期的なシステムであるハイブリッドCPUを採用している点です。
これにより消費電力や発熱を抑えつつオーバークロックにも対応し、前世代のハイエンドCPUに迫る性能を確保することに成功しているだけでなく、価格も2022年10月時点で約75,000万円とコスパに優れます。
間違いなく次世代CPUとして普及するパワーを持ったハイブリッド世代のCPU「Core i7-13700k」は、先を見据えて購入して損はないCPUでしょう。