現状、GPUの価格は徐々に適正価格にもどりつつあり、各BTOショップでもしっかりと在庫があります。
遡ること2020年9月17日には、NVIDIAの新GPU「RTX 30シリーズ」が世界的に深刻な在庫不足に襲われており、「グラボが高すぎて買えない」状況が続いていました。
その背景は、「マイニング需要」「PC需要」「ゲーム機需要」「コロナによる半導体の生産遅延」などあらゆる要因が重なった結果です。
この記事では「GPUの在庫がなくなるまでの時系列」と「現在のGPUの在庫と価格状況」を解説します。
こちらの記事にて、当サイトが厳選したおすすめゲーミングPCを紹介しています。ぜひチェックしてください。
GPU(グラボ)の在庫に関する時系列
RTX 30シリーズの高い性能と比較的安価な値段で、PC業界やゲーム業界の期待が大きく膨らんだ。
前世代から大幅にアップグレードされ、PS5やXbox series Xといった次世代ゲーム機を軽々凌駕する性能にユーザーが殺到、一瞬で在庫不足に。
RTX30シリーズの最上位ライン「RTX 3090」が発売。一般ユーザーからすればあまりにも高い性能と値段が原因ですぐに売り切れにはならなかったが、VRユーザーやFPSを240fpsでプレイしたいガチ勢は飛びつき、数週間をかけてしっかり在庫切れに。
「RTX 3070」が発売。手頃な価格かつ前世代のハイエンドGPUを上回る性能で、ゲーマーには最も人気のある最新GPUになった。Steam上の調査でも「RTX 3080」や「RTX 3090」以上の人気に。
発売前は「前世代のハイエンドGPUを上回る性能」と言われていたが、実際はRTX 2080 SUPERとほぼ変わらない性能であることが明らかに。
それでも、「399ドルでRTX 2080 SUPER(参考価格:699ドル)並の性能」は十分魅力的で、「RTX 3060 Ti」は人気を博す。
RTX 30シリーズの中でゲーマーから最も人気がないのがこの「RTX 3060」。
どれほど安くても性能面で前世代のRTX 2070とさほど変わらないのでは、次世代感が薄いということなのかもしれない。
加えて「RTX 3060」側でイーサリアムなど一部の仮想通貨のマイニングに制限をかけるという発表もあり、人気薄なので手に入れやすいと思いきや、それでも普通に買われまくって価格は高騰中。
「RTX 3060」だけでなく、他の最新人気GPUにもマイニング性能への制限をかけるとNVIDIAが正式発表。
マイニング制限のかかったグラフィックカードには「Lite Hash Late」もしくは「LHR」のラベルが付く。GeForceはゲーマー向けのGPUであって、イーサリアムマイナーのためのものではないという宣言と共に明らかにした。
「RTX 3080 Ti」は6月3日、「RTX 3070 Ti」は6月10日に発売。どちらも他のRTX30シリーズ同様マイニング制限機能付きとされています。
性能はRTX 3090>RTX 3080 Ti>RTX 3080>RTX 3070 Ti>RTX 3070>RTX 3060 Ti>RTX 3060
NVIDIAジェンスン・フアンCEOが、報道関係者向けの質疑応答で「GPUの高騰はマイニングの流行で需要が高まったことが原因であり、世界的な半導体不足とは直接的には関係ない」と発言したとPC Watchが報道。
NVIDIAはGeForceにマイニング制限をかけるなどしたうえで第2四半期の供給をすでに強化しており、今後2021年後半にかけてさらに供給を強化したいとのこと。
ブルームバーグの報道によれば、東芝・亀渕丈司半導体事業部長は半導体の供給不足は深刻で、少なくとも2022年上半期まで、場合によっては2023年にも解消されないと述べています。
1BTC=約400万円ほどで落ち着いていたビットコインですが、2022年6月15日にはビットコインの価格が1BTC=y約271万まで下落してしましいました。
この価格暴落の影響でマイニング需要が徐々に減少しており、GPUの価格が適正にもどりつつあります。
2022年8月時点の現行ハイエンドモデルのRTX 3090 Tiですが、定価よりも約500$の値下げが行われました。(日本市場だと約7万円の値下げ)
また、「NVIDIA」はRTX3000シリーズの希望小売価格を下げるとの情報がでています。
具体的な公式からの値下げの発表はありませんが、年内には実施されない可能性もあるので、とにかくすぐにGPUやゲーミングPCがほしい方は値下げを待つよりも「欲しい時に買う」ことを筆者はおすすめします。
ハイエンドGPU代表格の「RTX 3080」ですが、約3~4万円ほどの大きな値下がりが起きています。
理由としてはマイニングユーザーが大きく減少してしまったことによる在庫過多や、次期シリーズのRTX 4000番台発売が控えていることが考えられます。
各BTOショップでも「RTX 3080」搭載モデルは比較的安い価格で購入することができるため、できるだけ安く購入したい方はチェックしてみてください。
2022年内には新型の「RTX 4000」シリーズが1モデルだけ発売されると発表されました。
最短で「RTX 4090」が10月12日に発売されることが決まっています。
詳しくは「RTX 4000シリーズまとめ」で情報を追っているので参考にしてください。
2022年10月12日にRTX 4090が発売されました。
価格は約30万円~となっています。
本体サイズはこれまでのGPUと比べても特大のサイズとなっており、アップグレードを考えている人はPCケースの買い替えも視野にいれる必要があります。
次世代GPUの登場によって、各BTOショップからはRTX 3080~RTX 3090 Tiまでのモデルが在庫切れ傾向にあります。
現状ハイエンドモデルを購入するのであれば、RTX 4000シリーズのゲーミングPCを購入することをおすすめします。
2023年1月5日にRTX 4070 Tiが発売されました。
価格は約15万円~となっています。
RTX 3090 Tiよりも若干高い性能で、RTX 3090 Tiよりも安く購入できるGPUとなっているため、コスパ良く次世代GPUがほしい方に最適なモデルです。
2023年4月13日からRTX 4070が発売されました。
価格は約10万円~となっています。
性能としてはRTX 3080よりわずかに高い性能となっており、この時期からBTOショップではRTX 3080などの取り扱いは少なくなってきました。
値段的にもコスパが良くなっているのでRTX 3080を狙っていたユーザーはRTX 4070が搭載されたPCがおすすめです。
2023年5月24日にRTX 4060 Tiが発売されました。
価格帯は約6~8万前後となっています。
性能は前世代のRTX 3060 Tiよりも若干高い性能を持っており、なおかつTDPは160Wなのでコスパの良いモデルとなっています。
この時系列からわかるのは、
- もともとPCユーザーからRTX30シリーズに対して大きな需要があった。
- もし他の要因がなかったとしても品薄は避けられなかった。
- そこに、他の原因が大量に絡んで、RTX30シリーズは品薄状況から回復できなくなってしまった。
- 2022年6月~GPUの価格が適正に戻りつつある
- RTX 3070,3080,3080Ti 3090,3090TiモデルはBTOでは販売終了している→現状はRTX 4000シリーズを購入するのがおすすめ
となります。
BTOショップのGPU(グラボ)の在庫状況は?いつパソコンを買うのがおすすめ?
Tech Timesの報告では、アメリカ中の主要小売店でRTX 3080が発売された場合、平均して2分以内に購入され、かつ再入荷の予定は立たないという状況がピーク時にありました。
現在の日本での状況はというと、BTOショップからは安定して購入することができますが、GPUによっては在庫切れを起こしていることもあります。
- ドスパラ
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各種ゲーミングPCの在庫は潤沢となっており、BTOショップの中でも即納で購入できるためすぐにゲーミングPCが欲しい方にとっても最適です。
現状「RTX3070/3070 Ti/3080/3080 Ti/3090/3090 Ti」モデルの販売は終了しているので、次世代のRTX 4000シリーズを購入しましょう。
また、ドスパラではキャンペーンやセールが行われているので、お得にPCが買いたいと思った方はチェックしてみてください。
- マウスコンピューター
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基本的なRTX30シリーズ搭載PCは購入可能ですが、RTX 3070~RTX 3090までのモデルの在庫はなくなっています。
RTX 4070 Tiなどの次世代モデルは取り扱っているので、ハイエンドPCが欲しい方は次世代モデルの購入がおすすめです。
マウスコンピューターのセールでは、ゲーミングPCだけでなく一般~クリエイターまで様々なモデルのパソコンを毎月セールで安く購入することができます。
- フロンティア
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「RTX 3050」~「RTX 4090」まで幅広いラインナップモデルを展開しています。GPUによっては在庫数が少ないものもあります。
フロンティアはゲーミングPCのセールが圧倒的にお得で、在庫限りですが他BTOショップ購入するよりも圧倒的にお得です。
結論としては、「現状、いつまた値上がりするか分からないので購入したいときが買い時」ということになります。
【グラボ高騰・品薄はなぜ起きたのか?】グラボ不足の理由はマイニングだけじゃない
現在では各BTOショップでも適切な価格でGPUを購入することができています。
では、2021年にピークであったGPU不足はどのような原因で発生したのか?主に以下のような原因となっています。
- マイニング(採掘)利用のために仮想通貨勢がGPUを買い占めている
- コロナ禍で、GPUに必要な半導体の生産が追い付かない
- ゲーム機、自動車、スマートフォンなど、半導体の需要が高すぎる
半導体不足が世界中のあらゆる業界に甚大な影響を与えた結果、半導体最大手のTSMCは「2023年には満足いく物量を用意できることを願っている」と発言。
半導体を増産しようと思ったら専門の工場ごと建設しなければならず、投資が実るのは早くても1年後。「2023年には解決する」というのが現実的な見通しでしたが、2022年5月ごろには解消されています。
なお、NVIDIAはGPU供給問題について「半導体不足よりもマイニング需要が原因」とし、ゲーマーにGPUを届けるため、販売するRTX30シリーズのGPU自体のマイニング機能を制限するなどさまざまな対策を取っていました。
グラボ(GPU)の値下がりが起きたのはなぜ?
2022年10月時点にGPU高騰のピーク時に比べて大きな値下がりを見せています。
これはまずはじめに、2022年6月にビットコインの価格が大暴落したこともあり、マイニング需要が減少したことに伴い、GPUの需要も減っていきました。
さらにマイニング需要の減少の煽りを受けてか、2022年9月には「RTX 3080」や「RTX 3090 Ti」の在庫過多が続いてしまい、在庫処分を行うために「定価の値下げ」を行っています。
また、2022年~2023年にかけて次世代GPUの「RTX 4000」シリーズが発売されたということで、「RTX 3080~3090 Ti」は販売終了し、次世代GPUがメインとなっています。
グラボ高騰グラフ・GPU相場推移(2021年~)
RTX 3080搭載「GALLERIA ZA7R-R38」を例に、2021年内でいかにグラボおよびPCパーツが高騰していたかを棒グラフ化しました。
[PC-GALLERIA_ZA7R-R38]
「RTX 3080」は2020年9月17日に発売され、新しいRTX30モデルの中でも高性能なハイエンドモデルの位置づけで、性能を求めるゲーマーに特に人気を博しました。
2021年に入ってから世界的な半導体不足も重なり、RTX30シリーズだけでなく性能の高いGPUは軒並み品薄、高騰が続き、GPU単体で購入するよりゲーミングPCごと買ったほうがはるかにコストパフォーマンスが良いと思えるほどの高値が付いています。
2022年5月時点では「RTX 3080」単体での価格は落ち着いていますが、BTOショップでの搭載PCは大きな価格変化はありません。
これはGPUの値上がりの影響よりも、CPUの世代アップグレードによる影響が強く、全体的に価格とスペックがあがっている状況になります。
2022年8月からRTX 3080の在庫過多による値下げの影響があり、大幅に安くなっています。
RTX 3080搭載モデルが安くなっている現状から、「さらに安くなるのを待つ」という選択肢は筆者個人としてはおすすめできません。
需要の大きな変動によって再度高騰する可能性もありますし、もちろん更に値下がりする可能性もありますが、結局「欲しいときに買う」のが一番ベストです。
BTOショップならゲーミングPCごとグラボを購入できる
BTOショップ「ドスパラ」は最短翌日出荷で安定してゲーミングPCを供給できています。
すぐにでも最新のグラボでゲームを遊びたい人はドスパラから新しいゲーミングPCごと購入することをおすすめします。
グラフィック : GTX 1660 SUPER
メモリ : 16GB SDRAM
ストレージ : 512GB NVMe SSD
「ガレリア RM5R-G60S」はゲーミングPCのエントリーモデルです。
10万円強で買える初めてのゲーミングPCとして初心者からは需要が高く、人気上位のモデルです。
初心者向けで格安PCといえど、カスタマイズ制や自分の好きなPCゲームができると考えればPS5よりもアドバンテージがあります。
まずは「ガレリア RM5R-G60S」を購入して、「GPUのパワーが少し足りない」と感じてきたらGPUを交換するのも一つの手です。
「ガレリア XA7C-R47」は次世代RTX 4070シリーズが搭載されたミドルハイクラスの高性能ゲーミングPCです。
どんなPCゲームでも快適に遊べるだけのスペックで、「ガレリア XA7C-R47」でゲームをするときに困ることはまずありません。
グラフィック : RTX 4070 Ti SUPER
メモリ : 32GB
ストレージ : 1TB Gen4 SSD
「XA7C-R47T」はハイエンドモデルの中でもコストパフォーマンスに長けた「RTX 4070 Ti」が搭載しているモデルです。
「RTX 4070 Ti」は前世代の「RTX 3090 Ti」より高い性能なのにもかかわらず、本体価格が比較的安めになっている良コスパGPUです。
「RTX 4070 Ti」が搭載されたゲーミングPCであれば『Apex Legends』などのフレームレートが安定しないゲームでも240fps以上を余裕で維持しながら快適に遊ぶことも可能です。
グラフィック : RTX 4080
メモリ : 16GB SDRAM
ストレージ : 1TB NVMe SSD
「RTX 4080」は次世代のRTX4000シリーズのGPUです。
「RTX 4080」搭載の「ガレリア XA7C-R48」はVRや8Kといったハイエンドなゲームに使われる高級ゲーミングPCで、一番いいPCが欲しいというコアゲーマー向けモデルです。
最近は下位モデルの「RTX 3080」搭載ゲーミングPCが在庫がなく手に入りづらいということで、現状では「ガレリア XA7C-R48」などの最新モデルを選ぶユーザーも少なくありません。
グラフィック : RTX 4050
メモリ : 16GB
ストレージ : 512GB NVMe SSD
モニター : 144Hz 15.6インチ
重量 : 2.2kg
バッテリー : 6.4 時間
「ガレリア XL7C-R45」は「RTX 4050」を搭載したゲーミングノートPCです。
特徴的なのは「ガレリア XL7C-R45」は格安モデルながらも144Hz液晶に対応している点で、4~5万円以上するゲーミングモニターを買わずともサクサクで快適なゲーム描画をお手軽に体験することができます。
デスクトップPCと比べるとやや割高な価格に感じますが、周辺機器を用意する必要がないと考えればコストパフォーマンスはかなり高くなります。
「RTX 3060」であれば設定次第ではほとんどのゲームで144Hz以上を体感できること間違いありません。
ゲーミングノートPCに興味を持った方は「ゲーミングノートPCモデルおすすめ」で具体的に解説しているので参考にしてみてください。
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