- パソコンの電源が急に入らなくなった
- ゲームなどをしていると突然電源が落ちる
- パソコンが勝手に再起動を繰り返す
パソコンを使っているとき、このような症状が発生していませんか?
原因は電源容量の不足かもしれません。
この記事では
について解説していきます。
PC電源ユニットについて詳しく知りたい方は、「PC電源とは何か」をご覧ください。
また、「おすすめゲーミングPC」で紹介しているモデルであれば、電源容量不足になるトラブルも起こらないので、買い替えを考えている方はぜひチェックしてみてください。
電源が容量不足になるとどうなるか?
電源容量が不足して起こる主な症状を一つ一つ解説していきます。
電力不足時の不具合はいわゆる「ブルースクリーン」などのエラー文が表示されないことが多いです。
エラー文が表示されているときはマザーボードなど他のパーツが原因であることをまず疑ってください。
電源ボタンを押しても急に起動しなくなった
電源ボタンを押してもパソコンが起動しないというのは電源が原因の典型的な症状の1つです。
パソコンを起動した瞬間は冷却ファンが全力で回転するなどで多くの電力が必要になります。
一瞬起動してCPUファンが回転するがすぐに落ちてしまうなどは「CPUの故障」、「メモリの故障」、「マザーボードの故障」が原因の可能性もあります!
ゲームなどしていると突然シャットダウンする
電源容量が不足しているときの起こる症状ベスト1です!
パソコンは常に一定の電力で動いているわけではありません。
ゲームや動画編集ソフト、ブラウザでたくさんのタブを開いておくなどはCPU、メモリ、グラボに負荷がかかるため電力消費が大きくなります。
各PCパーツに電力を供給できないため電源が切れてしまいます。
CPUが原因の可能性もあるので、CPU使用率、CPU温度が常に高いときはCPUを疑ってください。
パソコンが何度も再起動する
様々なタイミングでパソコンが繰り返し再起動することがあります。
勝手に電源が切れたと思ったらなぜか勝手に起動…待っていたらまたすぐに切れるという症状も電源の故障や容量不足によっておきることがあります。
しかしこの症状は様々なPCパーツが原因で起こりえるので他のパーツについても確認する必要があります。
電源の容量不足の原因と解決策は?
電源の容量不足の要因と解決策は、結論から言えば次の通りです。
- 電源ユニットの経年劣化よる電源容量不足→電源ユニットの交換
- 新しいパーツの取り付けによる電源容量不足→電源ユニットの交換
- PC周りのたこ足配線による電力不足→配線の見直し
- 電源ユニットの冷却不足による電力変換効率の低下→電源ユニットの掃除
電源ユニットの交換先について詳しく知りたい方はこの記事とあわせて「PC電源とは何か」も参考にしてください。
使用している電源の容量とパソコンの消費電力を確認する方法
現時点でパソコンの電源容量が不足しているかを確認するために、「使用している電源ユニットの電源容量の確認」「パソコンの消費電力の計算」の二つを行います。
パソコンの消費電力の計算にはドスパラの電源容量計算機が便利です。
一例として筆者の手元にある自作PCの構成を入力してみます。
CPU | Intel Core i5 9600K |
メモリ | DDR4 16GB * 2 |
HDD | WD Blue 3TB WD Blue 2TB |
SSD | WD Blue M.2 250GB Crucial MX500 500GB |
グラフィック | GeForce RTX 3070 |
DVD/BD | Pioneer BDドライブ |
FAN | CPUファン 1つ ケースファン3つ |
電源 | Corsair RM750x 750W |
電源容量計算を参考に、今使っている電源ユニットの「電源容量」と「合計使用電力目安」、「お勧め電源容量」を見比べてみてください。
- 電源容量が合計使用電力目安の1.5倍未満の場合
-
電力が不足している可能性が高いです。2倍くらいの容量を持つ電源ユニットに買い換えましょう。
- 電源容量が合計使用電力目安の1.5倍以上の場合
-
電源ユニットが劣化しています。同容量程度または2倍くらいの容量を持つ電源に買い換えましょう。
買ってから時間がたっていないときは、パソコン内部や電源内部をエアダスターなどで掃除してみてください。
おすすめの電源容量は合計使用電力目安の2倍
新しい電源を買うときは合計使用電力目安の2倍程度の電源を選びます。
理由は以下の三つです。
・電源ユニットの負荷が少なく長持ちする
・電源容量に余裕があるので新しいパーツも取り付けられる
・電力変換効率が良いので省エネになる
合計使用電力目安が426 Wだから500 W電源を買えばいいわけではありません。
電源ユニットは電力変換効率85%ほどで動作しています。
例えば80PLUS認証ブロンズの500W電源を使っているとき、PCパーツに供給できる最大電力は500 W × 82 % (負荷率100%)= 410 W程度です。
なので、パソコンが高負荷時には電力不足に陥ってしまうのです。
電力変換効率 「80PLUS認証」とは
スタンダード | ブロンズ | シルバー | ゴールド | プラチナ | チタン | |
---|---|---|---|---|---|---|
マーク | ||||||
電力変換効率 | 80% | 82~85% | 85~88% | 87~90% | 89~92% | 90~94% |
「80PLUS認証」とは、電源ユニットの電力変換効率の性能を表す指標です。
6つのランクで分類されていて、「スタンダード」→「チタン」にいくほど電力変換効率が高くなります。
合計使用電力目安の2倍程度の容量を持つ電源ユニットを選ぶと、電力変換効率が良く省エネになります。
何年もパソコンを使うことを考えると、大きめの容量を持つ電源ユニットを買った方が結果として節約になります。
将来的にPCパーツ・USB機器の増設・アップグレードをする際に電源を買い替える必要性も低くなります。
ノートPCで電力不足になる場合の解決策は?
ノートPCで電力不足が原因の不具合が起こるときの解決策は次の2つです。
- ゲームなどをするときはACアダプターを接続する
- エアダスターで内部のほこりを掃除する
最近のノートPCは薄型化のため、ネジではなく接着剤で固定されており、電源の交換や分解清掃などができないようになっています。中にはバッテリーの交換もできない機種も多く存在します。
ノートPCでは原因の特定が難しく、できる対策の数が少ないためメーカーに直接問い合わせや修理依頼をする必要があります。
電源の容量不足に関するよくある質問
- 電源容量不足でCPUやメモリは壊れるのか
-
電源容量不足の結果,パソコンが突然シャットダウンすることを繰り返していると故障の原因になります。
早急に電源ユニットを交換することをおすすめします。 - モニターが真っ暗になる。電源ランプは光っている
-
電源容量もしくはグラボが原因の可能性もあります。
ドスパラの電源計算機で調べてみて電源容量が足りているかを判断してください。
電源容量不足の解決方法まとめ
- パソコンの電源が入らない
- ゲームなどをしていると突然電源が落ちる
- パソコンが勝手に再起動を繰り返す
このような症状が起きるのは電源容量不足の合図です。
突然電源が落ちると他のPCパーツの故障につながるため、大きなトラブルに発展してしまいます。
当サイトで紹介している「おすすめゲーミングPC」「おすすめゲーミングノートPC」はいずれも十分な電源容量を確保されたPCを厳選しているので、万が一の時も安心です。ぜひ参考にしてください。