NVIDIAはこれまでRTX 3000シリーズを販売していましたが、2022年10月から順次RTX 4000シリーズを販売することになりました。
ここでは、RTX 4000シリーズの情報をまとめ、既存のRTX 3000シリーズとどう変わるのかを判明してる範囲で紹介します。
以下の疑問を抱えている方は参考にしてください。
また、「おすすめゲーミングPC」記事では、現行で販売されているおすすめモデルを紹介しているので、初心者の方はぜひ参考にしてみてください。
RTX 4000シリーズの情報まとめ(暫定)
RTX 4000シリーズの、これまで判明している情報と予想される性能を表にまとめました。
型番 | RTX 4050 | RTX 4060 | RTX 4070 | RTX 4070 Ti | RTX 4080 | RTX 4090 |
---|---|---|---|---|---|---|
GPU | AD107 | AD106 | AD104-275 | AD104-400 | AD102-300 | AD102-300 |
CUDAコア | 3072基 | 4608基 | 7168基 | 7680基 | 9728基 | 16384基 |
VRAM | – | – | 10GB | 12GB | 16GB | 24GB |
メモリ速度 | – | – | 18Gbps | 21 Gbps | 22.4Gbps | 21Gbps |
メモリバス幅 | – | – | 160-bit | 192-bit | 256-bit | 384-bit |
TD | – | 220W | 300W | 285W | 320W | 450W |
すべてのモデルでわかっていることは、GPUの型番です。
採用されている「AD102」などの最新チップは、RTX 3000シリーズの「GA102」などに比べて約二倍ほどの性能差があると予想されており、それに伴い消費電力もかなり上昇するとされています。
そのため、RTX 4000シリーズをこれから導入する予定の方は、電源の容量アップが必須になると思われます。
VRAM容量もかなり増えるので、オープンワールド系のゲームなどで大量のオブジェクトを、スムーズに読み込めるようになるなどの期待ができます。
RTX 4050
RTX 4000シリーズの中ではエントリー向けのモデルになりますが、同じくエントリー向けのRTX 3050やGTX 1660Superに比べてCUDAが約20%増加しており、メモリ速度も14Gbpsから20Gbpsへと増加しています。
これによる性能アップの程度は約30%ほどと予想されており、現状のRTX 3000シリーズで例えるとRTX 3060より少し上の性能になります。
RTX 4060
このモデルに採用されている「AD106」GPUは、RTX 3060に比べて約1.2倍以上のスペック上昇が見込まれています。
しかしRTX 3060の消費電力は170Wですが、RTX 4060は220W以上になる可能性があり、ミドルクラスの中では電源とのバランスが取りにくいモデルとなりそうです。
詳しくは「RTX 4060のベンチマーク・性能スペック」を参考にしてみてください。
RTX 4070
このモデルのGPUには「AD104」を搭載し、CUDAコアは7168基、VRAMは10GBとなっています。
総合的な性能は上昇していますが、メモリのパス幅がRTX 3070は256bitなのに対して、RTX 4070は160bitに減少しています。
そのため処理能力の速さは劇的に変わるものではない可能性がありますが、VRAMとCUDAコアが上昇したことにより安定性は断然上がるでしょう。
詳しくは「RTX 4070のベンチマーク・性能スペック」を参考にしてみてください。
RTX 4070 Ti
このモデルは本来発売予定だった「RTX 4080 12GB」と同様のスペックとなります。
CUDAコアは7680基、VRAMは12GBとなっています。
RTX 4080ほどのスペックに興味はあるが価格帯的にもRTX 4090を目指したほうがいいのではないか?と疑問になっている方には少し価格が落ち着いたRTX 4070 Tiを目指すのもありかと思われます。
詳しくは「RTX 4070 Tiのベンチマーク・性能スペック」を参考にしてみてください。
RTX 4080
CUDAコアは10240基でVRAMは16GB搭載モデルです。
RTX 3080と比べるとCUDAコアは約18%増加、VRAM系は10GBから16GBへ増加、バス幅が320-bitから256-bitとスペックダウンされています。
しかし、L2キャッシュ容量を48MBまで増やすことで少ない帯域幅をカバーする設計のようです。
ちなみにRTX 4080には、コストカット版のVRAM12GBモデルも販売される予定でしたが発売が中止となりました。
これはNvidia側が「(モデルの)名付けが正しくなった」と説明しており、「RTX 4080」が2種類あるのは混乱を招くため中止されたとのことです。
詳しくは「RTX 4080のベンチマーク・性能スペック」を参考にしてみてください。
RTX 4090
CUDAコアは16384基でVRAMは24GBを搭載し、メモリバス幅は384bitとRTX 3090と同じです。
CUDAコアの増加による性能向上が著しく、3D markスコアはRTX 3090よりも約2倍となるベンチマーク結果がリークされています。
TDPに関しては450Wでほぼ確定とみられ、RTX 3090の350Wより100W増加となりますが、現実的な運用が可能な消費電力に落ち着きそうです。
ほかにも当サイトでは「RTX 4090」のベンチマークや性能を紹介しています。
RTX 4000シリーズの発売時期(推定)
モデル | 発売日 |
---|---|
RTX 4050 | 2023年内 |
RTX 4060 | 2023年6月28日(発売中) |
RTX 4070 | 2023年4月13日(発売中) |
RTX 4070 Ti | 2023年1月5日(発売中) |
RTX 4080 | 2022年11月16日(発売中) |
RTX 4090 | 2022年10月12日(発売中) |
RTX 4000シリーズのハイエンドモデル「RTX 4090」は10月12日、「RTX 4080」は11月16日に発売されました。
その他モデルの発売日は未定で、2023年内に順次発表するとのアナウンスもありました。
順番的には「RTX 4090」から順にエントリーモデルに向けて発売されていくので、「RTX 4050」を求めている場合は気長に待つ必要があります。
RTX 3000シリーズと比較した4000シリーズの性能
型番 | RTX 4050 | RTX 4060 | RTX 4070 | RTX 4080 | RTX 4090 |
---|---|---|---|---|---|
GPU | AD107 | AD106 | AD104-275 | AD102-300 | AD102-300 |
CUDAコア | 3072基 | 4608基 | 7168基 | 9728基 | 16384基 |
VRAM | – | – | 10GB | 16GB | 24GB |
メモリ | 速度– | – | 18Gbps | 18Gbps | 21Gbps |
メモリバス幅 | – | – | 160-bit | 256-bit | 384-bit |
TD | – | 220W | 300W | 320W | 450W |
型番 | RTX 3050 | RTX 3060 | RTX 3070 | RTX 3080 | RTX 3090 |
---|---|---|---|---|---|
CUDAコア | 2560基 | 3584基 | 5888基 | 8704基 | 10496基 |
VRAM | 8GB | 12GB | 8GB | 10GB | 24GB |
メモリ速度 | 16GB | 16GB | 16Gbps | 21Gbps | 21Gbps |
メモリバス幅 | 128-bit | 192-bit | 256-bit | 320-bit | 384-bit |
TD | 130W | 170W | 220W | 320W | 350W |
既存のRTX 3000シリーズとRTX 4000シリーズを比較してみました。赤字は同クラスの旧モデルに比べてRTX 4000シリーズが性能アップしている項目で、紫字はスペックダウンしている部分です。
全体的にCUDAコア数が増加し、VRAMの容量と速度も増加している一方で、消費電力が増えていることがわかります。
性能がアップすることで消費電力が上がることは当然のことなので、RTX 4000シリーズに移行する方は、電源にも気を使ったほうが良いでしょう。
大雑把にどのくらい性能がアップするのかというと、既存のRTX 3000シリーズよりも約1.3~2倍の性能になると思ってくれていいです。
RTX 4000シリーズの価格
モデル | 価格(予想) |
---|---|
RTX 4050 | 4万円台(予想) |
RTX 4060 | 52,800円~ |
RTX 4070 | 99,800円~ |
RTX 4070 Ti | 149,800円~ |
RTX 4080(16GB) | 219,800円~ |
RTX 4090 | 298,000円~ |
現状価格情報は出ていないので、あくまで予想になりますが、既存のRTX 3000シリーズと同価格となる可能性が高いため、RTX 4000シリーズが今後発売された時の価格予想を表にまとめました。
2022年9月現在、円安が続いているため、このままいくとかなり割高になる可能性は大きく、発売されたとしてもなかなか手が届かない値段になりそうです。
GPU | 希望小売価格 |
---|---|
RTX 3090 Ti | 2000ドル |
RTX 3090 | 1499ドル |
RTX 3080 Ti | 1199ドル |
RTX 3080 | 699ドル |
RTX 3070 Ti | 599ドル |
RTX 3070 | 499ドル |
RTX 3060 Ti | 399ドル |
RTX 3060 | 329ドル |
RTX 3050 | 249ドル |
GTX 1660 Ti | 279ドル |
GTX 1660 SUPER | 229ドル |
GTX 1660 | 219ドル |
GTX 1650 | 149ドル |
GTX 1050 Ti | 139ドル |
また、上記はRTX 4000シリーズ以前の主流なGPUの希望小売価格となっているのであわせて参考にしてみてください。
グラボカテゴリーではRTX 3000シリーズのベンチマークなどもまとめているので、気になった方はチェックしてみてください。