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「Ryzen 7 7700X」の性能比較・レビュー 新世代へステップアップした高性能CPU搭載されたBTOのゲーミングPCモデルも紹介!

今回の記事では、AMD Ryzen 7000シリーズの8コア16スレッドモデルである「Ryzen 7 7700X」についてレビューし、他のCPUとの比較も踏まえておすすめのPCも紹介します。

以下の項目メインに紹介するので参考にしてください。

こちらの記事にて、当サイトが厳選したおすすめゲーミングPCを紹介しています。ぜひチェックしてください。

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目次

Ryzen 7 7700Xの基本スペック・レビュー

Ryzen 7 7700Xの基本スペック
by.AMD
スクロールできます
世代第5世代
アーキテクチャZen4
コア数/スレッド数8コア/16スレッド
定格クロック周波数4.5GHz
最大クロック周波数5.4GHz
ソケット形状AM5
TDP105W
二次キャッシュ8MB
三次キャッシュ32MB
内蔵グラフィックスRadeon Graphics
PassMark CPU Markスコア36396

2022年8月30日より発売開始されたRyzen 7000シリーズの、コストパフォーマンス重視モデルとして2022年3月30日に発売され、「Zen5」アーキテクチャを採用した8コア16スレッドの第5世代CPUです。

ソケット形状がRyzen 7000シリーズで「AM5」に更新されたことにより、長らく活躍していた「AM4」ソケットのマザーボードから乗り換えることになります。

動作周波数は最大で5.4GHzと発熱問題で4GHzを超えにくかった時代を考えると、非常に大きくスペックアップしており、それに伴いTDPも105WとRyzen 5000シリーズで定番だった65Wよりも40W上昇しています。

これらのことを踏まえると、「Ryzen 7 7700X」を始めとしたRyzen 7000シリーズは、いよいよ次の世代へスペックアップする節目となるCPUと言えます。

AMD Ryzen標準のクーラーは使える?

AMD Ryzen標準のクーラーは使える?
by.Amazon

「Ryzen 7 7700X」には、リテールクーラー(標準の付属クーラー)は付いていませんが、現在もリテールクーラーを使用していてそのまま流用して使いたいという方もいるかと思います。

結論から言うと「冷却性能が足りません」

動作クロックが高い高性能CPUのため、発熱量が高いところがデメリットになるので、相応のCPUクーラーが必要です。

また、冷却性能が足りないと高温時にはファンが最大で回り続けるので、音もうるさくなります。

「Ryzen 7 7700X」には静音性と冷却性能が優秀な水冷式CPUクーラーか、空冷式であればサイドフロー型の大型CPUクーラーがおすすめです。

サイドフロー型は横に熱を逃がすことにより、効率よくPCケースから温風を吐き出すことが可能なCPUクーラーなので、空冷式の中でも特に冷却性能が高いです。

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高性能CPUの寿命と性能を引き出すためにも、水冷かサイドフロー型の空冷CPUファンとセット購入することをおすすめします。

Ryzen 7 7700Xのベンチマーク

ここでは、実際に「Ryzen 7 7700X」の性能をベンチマークを使用して数値化し、どのような用途に優れているのかを解説します。

Ryzen 7 7700XのCPU Markスコア

PassMarkは、重い計算処理や動画処理など、CPUを様々な用途で使用した場合の総合的なスコアを評価しています。

基本的にこの値が高いほどCPUの性能が総合的に高いと思っていいです。

Ryzen 7 7700X CPU Mark
AMD Ryzen 9 7950X
64294
AMD Ryzen 9 5950X
46021
Intel Core i9 12900K
41923
AMD Ryzen 7 7700X
36396
Intel Core i7 13700K
34431
Intel Core i7 12700F
31279
AMD Ryzen 7 5800X
27844
AMD Ryzen 7 5700X
26639
AMD Ryzen 5 5600X
21726
Intel Core i5 12400
19384
AMD Ryzen 5 3600X
18091

同時期に発売された最新世代の16コア24スレッド「Intel Core i7 13700K」とほぼ同等のスコアが出ており、コア数で劣っていても、Zen4アーキテクチャで向上したシングルコア性能が非常に優秀なのがわかります。

また、価格も「Intel Core i7 13700K」(約75,000円)の約90%(約67,000円)とコスパも高いです

AMD CPUで現在人気の5000シリーズと比べてみてもスコアが3~60%増加しています。「AMD Ryzen 7 7700X」は、5000シリーズに比べてコスパ良くハイクラスなCPUとして使用できると言えるでしょう。

Ryzen 7 7700XのCinebench R23(マルチコア)スコア

Cinebench(マルチコア)で計測するスコアの主な指標は「マルチコアの性能」です。

マルチコアとは、CPUの頭脳の数のことを指し、マルチコア処理能力とはそれぞれのコアの並列処理能力を指します。

このスコアが高いと、複数のアプリ動作などのマルチタスクに優れます。

Ryzen 7 7700X Cinebench R23
AMD Ryzen 9 7950X
38577
Intel Core i7 13700K
30988
AMD Ryzen 9 5950X
28580
Intel Core i9 12900K
27796
AMD Ryzen 7 7700X
26580
Intel Core i7 12700F
21568
AMD Ryzen 7 5800X
15228
AMD Ryzen 7 5700X
13808
Intel Core i5 12400
12455
AMD Ryzen 5 5600X
10988
AMD Ryzen 5 3600X
9704

マルチコア処理能力になると、コア数で勝るCPUが一気にスコアを伸ばします。

現在主流のRyzen 7 5800Xや5700Xに比べて同コア数ながら約50%以上の性能向上が見られ、新世代のアーキテクチャのパワーが発揮されている事がうかがえます。

また、Intelの第12世代ハイエンドモデル「Intel Core i9 12900K」にも迫る処理能力なので、まさにハイエンドクラスCPUと言って差し支えないでしょう。

それでいて7万円を切るコストパフォーマンスの高さは、AMD Ryzenシリーズの強みがハッキリ出ています。

Ryzen 7 7700XとライバルとなるCPUとの性能比較

ここでは、「Ryzen 7 7700X」とライバルとなるCPUを比較し、どのようなところが優れ、劣っているのかを解説します。

Ryzen 7 7700X vs Ryzen 9 5950X

世代第5世代
アーキテクチャZen4
ソケット形状AM5
コア数/スレッド数8コア16スレッド
定格クロック4.5GHz
最大クロック5.4GHz
キャッシュ容量L2:8MB
L3:32MB
TDP105W
CPU Mark36396
Cinebench R2326580
価格(2022年10月現在)約67,000円
Ryzen 7 7700X
世代第4世代
アーキテクチャZen3
ソケット形状AM4
コア数/スレッド数16コア32スレッド
定格クロック3.4GHz
最大クロック4.9GHz
キャッシュ容量L2:8MB
L3:64MB
TDP105W
CPU Mark46021
Cinebench R2328580
価格(2022年10月現在)約80,000円
Ryzen 9 5950X

前世代のハイエンドモデル「Ryzen 9 5950X」と比較してみました。

「Ryzen 7 7700X」に比べてコア数が倍ほど違う「Ryzen 9 5950X」ですが、マルチコア性能においてはそこまで差がありません。

理由はやはり新世代のアーキテクチャ「Zen4」のパワーによって、動作クロックと並列処理能力が向上していることでしょう。

総合性能では流石に「Ryzen 9 5950X」が勝りますが、「Zen4」によるスペックアップが目に見えて出ています。

しかし、2022年10月現在CPUソケット「AM5」に対応したマザーボードは高いところが一番のネックです。

AM5対応マザーボードは安くても4万円以上し、AM4対応マザーボードは2万円台で性能の良いモデルが購入できることを考えると、AM4ソケットのCPUがまだしばらく主流となると筆者は感じました。

そのため、「Ryzen 7 7700X」はCPUの性能だけで言えばコスパに優れますが、自作PCユーザーにとっては対応マザーボードの価格が落ち着くまでコスパが悪く非常にもったいないCPUなので、少し様子見が必要です。

対して「Ryzen 9 5950X」は、AM4ソケット最後のハイエンドCPUとして人気があります。

Ryzen 7 7700X vs Core i7-13700K

世代第5世代
アーキテクチャZen4
コア数/スレッド数8コア16スレッド
定格クロック4.5GHz
最大クロック5.4GHz
キャッシュ容量L2:8MB
L3:32MB
TDP105W
CPU Mark36396
Cinebench R2326580
価格(2022年10月現在)約67,000円
Ryzen 7 7700X
世代第13世代
コア数/スレッド数16コア(Pコア8+Eコア4)
24スレッド(Pコア16+Eコア8)
動作周波数(Pコア)3.4GHz/5.3GHz
動作周波数(Eコア)2.5GHz/4.2GHz
二次キャッシュ24MB
三次キャッシュ30MB
TDP125W
MTP253W
CPU Mark34431
Cinebench R2330988
価格(2022年10月現在)約74,800円
Core i7-13700K

「Ryzen 7 7700X」と同時期にデビューしたCPUの「Core i7-13700K」とも比較してみました。基本的なコア数やIntelのハイブリットコアシステムもあり、マルチコア性能は「Core i7-13700K」が上回ります。

一方「Ryzen 7 7700X」は総合性能で約10%ほど「Core i7-13700K」に勝り、ここでも動作クロックの高さの強みが顕著に現れています。

しかし、大雑把に見ればどちらのモデルも大差ありません。どちらもコスパに優れ人気のモデルで、動画編集・動画配信・重めのPCゲームを快適に行えるスペックはあります。

自作PCの交換パーツとして前世代からの乗り換えで購入する場合でも、「Ryzen 7 7700X」「Core i7-13700K」どちらもマザーボードは買い替えることになり、マザーボードとセットで比較しても価格は同じくらいです。

そのため、あえて差が出るとすればAMDとIntel製CPUの根本的な仕様の違いになります。

Intel製CPUは、基本的に世代が変わるとマザーボードのCPUソケット形状が頻繁に変わるので、CPUだけ載せ替えようと思っても、マザーボードごと交換しなければならないというデメリットがあります。

それに対してAMDの CPUは、あまりCPUソケットの形状を変えずに長いこと互換性を保つようなモデルを販売しています。現在主流のAM4ソケットは2016年から登場したソケットなので、2022年現在まで約6年間も続いています。

そのため、AMD製PCにすればAM5という新世代のCPUソケットを長く使用でき、数年間はマザーボードを買い換えなくて済むので、この仕様の差が「Ryzen 7 7700X」の大きなメリットです。

Ryzen 7 7700Xが向いている用途

「Ryzen 7 7700X」は結局どのような用途に向いているのか簡単にまとめるとこうなります。

用途解説評価
インターネット(動画閲覧・ショッピング)YOUTUBE等で動画を観ながらの、ショッピング
ビジネス(Officeソフト・Web会議など)Officeソフトでの資料作りをしながらの、Web会議
ゲーム3Dグラフィックを駆使した流行りのゲーム
動画・画像編集フルHD・4Kでの動画や画像編集
またはゲームの動画配信
3D制作3D CADやBlenderなどを使用した3Dモデリング

上記を踏まえて結論を言うと「どのような処理も高いレベルでこなせるCPU」です。

特にゲーム用途においては「Ryzen 7 7700X」に対してボトルネックにならない「RTX 3090」あたりが、理想的なゲーミングPC用のグラボで、「RTX 4090」も充分運用可能なスペックがあります。

4KやレイトレーシングONで重量級のゲームを遊べ、3Dモデルを使用した作業や動画編集もサクサクとこなせるので、ゲーム・ビジネス用途と万能に対応できます。

ハイエンドCPUと遜色ない性能を発揮しながらも7万円を切る価格なので、非常にコスパに優れたCPUです。

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Ryzen 7 7700Xシリーズ搭載おすすめのBTOゲーミングPC

ここでは「Ryzen 7 7700X」シリーズを搭載したゲーミングPCをBTOショップのドスパラから紹介します。

CPUはハイエンドクラスなので、自身の求めるGPUのパワーと予算に合わせて選んでみてください。

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フルHDで高画質にこだわる方には「ガレリア ZA7R-R36」がおすすめ

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グラフィック : RTX 3060
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「Ryzen 7 7700X」にミドルスペックGPUであるRTX 3060を搭載したゲーミングPCです。

ハイエンドクラスの「Ryzen 7 7700X」の性能を100%発揮するには、もっと上のGPUが望ましいですがCPUの性能が高いことに越したことはありません。

ゲームにおいてのfpsは、CPUの性能が許す限り上昇していくので「ガレリア ZA7R-R36」はRTX 3060の性能を限界まで発揮できます。

PCゲーム全般において、フルHDであれば最高画質でも144fps以上でプレイできるパワーがあるので、要求スペックに困ることはないです。

4Kでも快適にPCゲームをプレイしたい方は「ガレリア ZA7R-R36T」がおすすめ

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CPU : Ryzen 7 7700X
グラフィック : RTX 3060 Ti
メモリ : 16GB SDRAM
ストレージ : 1TB Gen4 NVMe SSD

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「Ryzen 7 7700X」にミドルスペックGPUであり人気のRTX 3060Tiを搭載したゲーミングPCです。

RTX 3060Tiも「Ryzen 7 7700X」とボトルネックは生じますが、RTX 3060Tiの限界まで性能を発揮できるという点は大きなメリットとなっています。

超重量級のPCゲームでない限りは、4Kで60fps以上の環境でプレイできるパワーがあり、オフラインのRPGなどを高画質でプレイしたい場合はこのモデルがおすすめです。

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動画配信者は「ガレリア ZA7R-R37」がおすすめ

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CPU : Ryzen 7 7700X
グラフィック : RTX 3070
メモリ : 16GB SDRAM
ストレージ : 1TB Gen4 NVMe SSD

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「Ryzen 7 7700X」にアッパーミドルGPUのRTX 3070を搭載したゲーミングPCです。

RTX 3070であればあまりボトルネックは生じず、高品質な環境でPCゲームや動画配信が可能となっています。

特にCPUの余力を動画配信に回せるので、ストリーマーとして活動する予定の方には、このクラスのモデルがおすすめです。

4Kで120fpsを目指せるタイトルも多く、フルHDであれば240fpsも余裕で狙える高水準なゲーミングPCなので、スペックで困りたくないハードゲーマーにもおすすめなのでぜひチェックしてみてください。

Ryzen 7 7700Xに関するよくある質問

Ryzen 7 7700Xに内蔵GPUはある?

Ryzen 7 7700Xには、Radeon Graphicsが搭載されています。

ただし、Ryzen 7 7700Xの性能を十分に引き出すには別途GPUを搭載しましょう。

GPU(グラフィックボード・グラボ)について詳しく知りたい方は「GPUとは何か」の記事を参考にしてください。

Ryzen 7 7700Xに対応したマザーボードは?

Ryzen 7 7700Xの対応ソケットはAM5で、対応チップセットはX670E/X670/B650E/B650となっています。

マザーボードのソケットとチップセットが一致していないとRyzen 7 7700Xが使えないため、事前に確認しておきましょう。

Ryzen 7 7700Xにおすすめのクーラーは?

Ryzen 7 7700Xには、できれば水冷クーラーを使うのがおすすめです。

水冷の採用が難しいという方は、冷却性能に優れたサイドフロー型の空冷クーラーを使うようにしましょう。

空冷クーラーであれば、人気の高いDeep Cool製のものなどがおすすめです。

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Ryzen 7 7700Xの価格はどれくらい?

2023年3月現在、Ryzen 7 7700Xの平均価格は53,000円ほどとなっています。

Ryzen 7 7700Xの消費電力は?

Ryzen 7 7700Xの消費電力は、アイドル時が約62W、高負荷時が約170Wです。

同クラスのIntel製CPUであるCore i7-13700Kは高負荷時に最大300Wを超えるため、性能の割に低消費電力なCPUといえます。

Ryzen 7 7700X比較まとめ

今回の記事では「Ryzen 7 7700X」の性能を解説し、同シリーズを搭載したおすすめPCを紹介しました。

以下おすすめモデルのおさらいと、まとめです。

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Ryzen 7 7700XRTX 306016GB1TB SSD
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XA7R-R36
Ryzen 7 7700XRTX 307016GB1TB SSD
  • 新世代へとスペックアップした高性能CPU
  • 同時期に発売されたIntel製CPUに比べて価格が安い
  • 現状のハイスペックGPUとボトルネックが少ない
  • マザーボードが高価なため、載せかえ予定の自作PCユーザーにとってはコスパが良くない
  • 一気にPC環境を変えたい人におすすめ

「Ryzen 7 7700X」の特徴は、新世代アーキテクチャ「Zen4」を採用し大きくスペックアップした次世代CPUで、前世代のCPUと一歩先を行く性能を誇っているところです。

また、同時期に販売されたIntel製のCPUにはコア数の差で性能に差が若干出ますが、その分価格が安くなっており、コスパを求めるユーザーから注目されています。

ソケット形状がAM5へ変更されているため、まだ対応マザーボードが高価なこともあり、総じて価格は高くなってしまいますが、これを機に次世代のPCを手に入れたいという方にとてもおすすめできます。

CPUカテゴリでは、その他のRyzenCPUやIntelCPUの比較を行っているので、気になった方はぜひチェックしてみてください。

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