今回はゲーム特化CPUとして人気の3Dシリーズ「Ryzen 7 7800X3D」について詳しく解説します。
同クラスのCPUとどう違うのか?何が得意なの?と疑問に思っている方は以下のポイントを軸に解説するので参考にしてみてください!
モデル名 | CPU | GPU |
---|---|---|
NEXTGEAR JG-A7A60 | Ryzen 7 7800X3D | Radeon RX 7600 |
NEXTGEAR JG-A7G6T | Ryzen 7 7800X3D | RTX 4060 Ti |
NEXTGEAR JG-A7G7S | Ryzen 7 7800X3D | RTX 4070 SUPER |
Ryzen 7 7800X3Dの基本スペック
世代 | 7000シリーズ |
ソケット形状 | AM5 |
コア数/スレッド数 | 8コア16スレッド |
動作周波数 | 4.2GHz |
最大動作周波数 | 5GHz |
TDP | 120W |
三次キャッシュ | 96MB |
内蔵グラフィックス | あり |
PassMark CPU Markスコア | 35365 |
2023年4月に発売された7000X3Dシリーズの中堅にあたるCPUで、主にゲームのfpsを向上させるために作られた構造が特徴です。
三次キャッシュは96MBとかなり多くの容量を確保しており、それによって従来のシリーズより少なくとも10fps以上もフレームレートが向上しています。
基本的な性能は無印と大差ないので、普段使いなどの使用感は全く変わりませんが、ゲーム環境においては圧倒的に変わるCPUです。
末尾についている3Dは「AMD 3D V-Cache Technology」の略称で、簡単に説明すると「CPUを3層構造にしてキャッシュ容量を大幅に増やす技術」です。
これにより、グラボとのデータのやり取りをスムーズにし、主にゲームでfpsを向上させることに大きく貢献できるようになりました。
Ryzen 7 7800X3Dのベンチマーク
Ryzen 7 7800X3Dの基本的な性能をベンチマークスコアにして、他CPUとの比較をしました。
だいたいどのくらいのことができるCPUなのかの目安にしてください。
Ryzen 7 7800X3DのCPU Markスコア
CPUの総合的な計算能力のスコアの指標が「CPU Mark」です。
このスコアが高いほど、ゲーム、動画編集などの重い処理をする時の動作がスピーディーになります。
ライバルとなるのは「Ryzen 7 7700X」や「Core i5の14世代」あたりになります。
3万を超えるスコアになってくると、普段使いでは全く困ることはないので、ここらへんのスコアを誇るCPUの主な用途は動画編集やゲームです。
重量級のゲームをストリーム配信するとなると怪しいかもしれませんが、基本的にはゲームをプレイするうえで全く差し支えない総合スコアと思っていいでしょう。
Ryzen 7 7800X3DのCinebench R23(マルチコア)スコア
CPUに複数あるコアの並列処理能力をスコアにしたのが「Cinebench R23」です。
この数値が高いほど、複数のツールの動作やゲームがスムーズに処理されるので、主に動画配信などで快適度が変わります。
マルチコアシステムを採用しているIntel製のCPUが基本的に頭一つ抜けて優秀になってきます。
「Ryzen 7 7800X3D」の並列処理能力は、現在主流のCPUの中で言えば「普通」のスコアです。
そのため、不自由な場面はありませんが特別にこのシーンですごい処理が早い!ともならないCPUと言えます。
Ryzen 7 7800X3DとIntel Coreシリーズ比較
ここでは、「Ryzen 7 7800X3D」と同じくらいの性能や価格帯のIntel製CPUと比較して、どこが優れているのかを解説します。
Ryzen 7 7800X3D vs Core i7-12700K
世代 | 7000シリーズ |
コア数/スレッド数 | 8コア16スレッド |
動作周波数 | 4.2GHz |
最大動作周波数 | 5GHz |
TDP | 120W |
CPU Mark | 35365 |
Cinebench R23 | 18568 |
2024年4月時点での価格 | 約63,000円 (3月時点では45,000円) |
世代 | 12世代 |
コア数/スレッド数 | 12コア20スレッド |
動作周波数 | 3.6GHz |
最大動作周波数 | 5GHz |
TDP | 125W |
CPU Mark | 31279 |
Cinebench R23 | 21568 |
2024年4月時点での価格 | 約47,000円 |
スコア的には大きくさはなく、消費電力も変わらないライバルCPU同士ですが、価格で大きく「Core i7-12700K」がリードしています。
ただし、3Dシリーズである「Ryzen 7 7800X3D」はゲームのfpsにおいて同クラスのCPUに対して大きく差をつけるCPUなので、スペックや価格だけでは測れない強みがあります。
それでも2万円近い差額は考えものであることに変わりはなく、2024年の3月までは4万円台とかなり買い時のCPUで人気だったのですが、今は少し手を出しにくい価格になってしまいました。
Ryzen 7 7800X3D vs Ryzen 7 7700
世代 | 7000シリーズ |
コア数/スレッド数 | 8コア16スレッド |
動作周波数 | 4.2GHz |
最大動作周波数 | 5GHz |
TDP | 120W |
CPU Mark | 35365 |
Cinebench R23 | 18568 |
2024年4月時点での価格 | 約63,000円 (3月時点では45,000円) |
世代 | 7000シリーズ |
コア数/スレッド数 | 8コア16スレッド |
動作周波数 | 4.5GHz |
最大動作周波数 | 5.4GHz |
TDP | 105W |
CPU Mark | 35702 |
Cinebench R23 | 19650 |
2024年4月時点での価格 | 約45,000円 |
スペック的にはほぼ変わらなく、強いて言えば7700のほうが消費電力が少し低いくらいです。
価格的にも2024年3月時点では変わらなかったので、3Dシリーズの7800X3Dが圧倒的に人気でしたが、2万円近い値上がりをした現在は7800X3Dの評価が変わってきます。
3Dシリーズの恩恵を受けてゲーム特化CPUのために差額の二万円を追加で払えるかどうか?の価値観で決まるので、個人的にはこのクラスのCPUはまた価格が落ち着くまでは待ったほうが良いかなと思います。
Ryzen 7 7800X3Dが向いている用途
「Ryzen 7 7800X3D」はどんな事ができるCPUなのかを簡単にまとめると以下のようになります。
用途 | 解説 | 評価 |
インターネット(動画閲覧・ショッピング) | この用途に使う場合の簡単な解説 | |
ビジネス(Officeソフト・Web会議など) | この用途に使う場合の簡単な解説 | |
ゲーム | この用途に使う場合の簡単な解説 | |
動画・画像編集 | この用途に使う場合の簡単な解説 | |
3D制作 | この用途に使う場合の簡単な解説 |
「Ryzen 7 7800X3D」は結論からすると「高水準にいろんな作業をこなせる上にゲームで圧倒的なパフォーマンスを発揮するCPU」です。
ゲーム以外のパフォーマンスは同クラスのCPUと変わらないため、コスパはよくありませんがゲーム目的で採用するならトップクラスの性能を誇ります。
合わせるグラボとしては「RTX 4070Ti」以上のクラスが相性がいいでしょう。
Ryzen 7 7800X3D搭載おすすめPC
ここでは「Ryzen 7 7800X3D」を搭載したおすすめPCを紹介します。
モデル名 | CPU | GPU |
---|---|---|
NEXTGEAR JG-A7A60 | Ryzen 7 7800X3D | Radeon RX 7600 |
NEXTGEAR JG-A7G6T | Ryzen 7 7800X3D | RTX 4060 Ti |
NEXTGEAR JG-A7G7S | Ryzen 7 7800X3D | RTX 4070 SUPER |
Ryzen 7 7800X3D+RX7600搭載モデル
グラフィック : Radeon RX 7600
メモリ : 16GB
ストレージ : 1TB NVMe SSD
安定してPCゲーム全般を快適に遊べるコスパ重視のゲーミングPCを探している方におすすめなのが、こちらのモデル。
CPUとGPUにAMD製のパーツを採用することで「スマートテクノロジー」を利用でき、更に3DシリーズのCPUによるゲームでのfps向上が望めるので、どのゲームでもカクついたりすることはないでしょう。
価格は約20万円とそこそこの価格ですが、ド安定のゲーミングPCと言えるのでコスパはむしろ良い方のモデルです。
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Ryzen 7 7800X3D+RTX 4060Ti搭載モデル
グラフィック : RTX 4060 Ti
メモリ : 16GB
ストレージ : 1TB NVMe SSD
次世代のミドルスペックで、今後のPCゲームの要求スペックに困りたくない!という方にはこちらのモデルがおすすめ。
RTX 4060Tiはそこまで重くないゲームならWQHDや4Kもいけるくらい高水準なグラボなので、フルHD環境ならこの先もずっと安定して高fpsを叩き出せるでしょう。
「Ryzen 7 7800X3D」はRTX 4060Tiの性能を余裕で引き出せるCPUなので、今後グラボを載せ替える事があっても安心して使い回せる点も魅力です。
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Ryzen 7 7800X3D+RTX 4070 SUPER搭載モデル
グラフィック : RTX 4070 SUPER
メモリ : 16GB
ストレージ : 1TB NVMe SSD
どんなゲームも4Kで遊びたい!というハードゲーマーならこのモデルがおすすめ。
搭載されているRTX 4070 SUPERは、重めのゲームでもDLSS3.0を駆使して安定して4K60fpsを出せるハイエンドと言って良いグラボなので、「Ryzen 7 7800X3D」との相性が非常にいいです。
メモリを32GB以上に増設することで、動画配信もサクサクとこなせるくらいにはパフォーマンスが向上するので、購入の際にはメモリ増設も検討してみてください。
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Ryzen 7 7800X3Dの性能比較まとめ
「Ryzen 7 7800X3D」の性能をまとめると下記のようになります。
- 3Dシリーズの恩恵により、ゲームのfpsがかなり向上するゲーム特化CPU
- あくまでもゲーム特化なので、動画編集などの用途では平凡なパフォーマンス
- 同クラスのCPUに比べると価格面で見劣りする
基礎スペックはかなり高水準なので、どのようなシーンでも困らずなおかつゲーム特化CPUなので、fpsが向上する恩恵を受けたいならぜひ採用したいです。
しかし、価格面で現在はかなり見劣りするので、2024年4月現在は様子見をするべきCPUでもあります。
BTOのゲーミングPCは、仕入れが安い時期の「Ryzen 7 7800X3D」を組み込んでいる場合は安くなっているので、搭載PCは買い時と言えるでしょう。