CPUはPCのパーツの中で最も重要なパーツの一つです。
CPUの性能がPCの性能を決めるといっても過言ではありません。
このページでは、CPUの役割や種類など、基本的な知識をわかりやすく解説します。
CPUの役割
CPUは中央(演算)処理装置と呼ばれ、実際に様々な計算やデータ処理を中心的に行うコンピュータの「頭脳」といえるパーツです。
「頭脳」だけあって、CPUがなければPCを動かすことはできません。
間違いなくPCの最重要パーツなので、CPUの性能が悪ければPC全体のパフォーマンスが落ちてしまいます。
CPUの性能を表す用語について
CPUとGPUの違い
CPUはコンピュータ全体の計算処理を行うのに対し、GPUは主に画像専門の計算処理を担当する点で、まったく違うパーツです。
GPUについては、以下のページで詳しく解説しています。
CPUの種類
現在流通しているCPUは、Intel(インテル)社とAMD(Advanced Micro Devices)社の2社が市場のほぼすべてを占めています。
ここではIntelとAMDの商品ラインアップとその違いを説明します。
IntelとAMDのCPUラインアップ
下記のとおり、IntelとAMDは廉価モデルから業務用まで幅広いラインアップでシェアを競っています。
長年の間トップシェアはIntelでしたが、2019年頃からはAMDのRyzenシリーズが人気となり、2021年4月現在はAMDがトップシェアとなっています。
モデル | Intel | AMD | 特徴 |
---|---|---|---|
最上位 | Core i9 | Ryzen 9 | 4K動画の編集やゲーム動画配信といったハードな作業に向いたハイエンドCPU |
上位 | Core i7 | Ryzen 7 | ゲームや動画編集など個人向けの用途であれば負荷の大きい処理でも快適に行うことができる |
中位 | Core i5 | Ryzen 5 | 一般的な用途であれば十分なスペックを誇り、コストパフォーマンスに優れる |
下位 | Core i3 | Ryzen 3 | ネットサーフィンや動画視聴、軽めの資料作成など、ライトな用途であれば十分こなせるスペック |
廉価 | Pentium, Celeron | Athlon | 性能も消費電力も控えめ。低価格PCへの採用が多い |
業務用 | Xeon | Ryzen Threadripper | 大容量の処理に耐えうる安定性が特徴で、ワークステーション・サーバーやアプリケーション開発、4K・8K動画の編集など、CPU性能をフルに使用する用途に。 高性能だが高価格なため、個人用ではほとんど採用されない |
インテルとAMDの違い
かつては「AMDのほうがマルチスレッド(一度にたくさんの種類の処理を行うこと)能力が高くて安い」、「Intelのほうがシングルスレッド処理は得意だが排熱に問題がある」などと言われていました。
しかし、現在は両社ともそれほど機能的な差は無いと言われています。
CPUの確認方法
ここでは現在使用中のCPUの確認方法をOS別に解説します。
Windows 10の場合
macOSの場合
画面左上のリンゴマークをクリックし、「この Mac について」の中に「プロセッサ」という項目があり、Intel プロセッサの名前が表示されます。
CPU性能の見方と目安
CPUの性能は型番から大まかな情報を読み取ることが可能ですが、異なるメーカー・ブランド・グレード間での比較は困難です。
そのため、比較サイトを使用して算出されたスコアを目安に比較する方法が一般的です。
Intel製CPUの世代・型番の見方
英語 | 日本語 | 概要 |
---|---|---|
BRAND | ブランド名 | 「Core」「Pentium」「Celeron」「Xeon」など |
BRAND MODIFIER | グレード | ブランド内での区分け。Coreだと「i3」「i5」「i7」「i9」等がある |
GENERATION INDICATOR | 世代 | Intel製の場合は数字=世代となるので、例の場合は「第11世代」 |
SKU NUMERIC DIGITS | 型番 | 同モデル内での性能の良さ。数字が大きければ高性能 |
SUFFIX | 末尾 | モデル識別用文字。オーバークロック可/不可などがわかる |
AMD製CPUの世代・型番の見方
日本語 | 概要 |
---|---|
ブランド名 | 「Ryzen」「Athlon」など |
グレード | ブランド内での区分け。Ryzenだと「3」「5」「7」「9」「Threadripper」等がある |
世代 | AMD製の場合は「大きいほど新しい」。数字≠世代なので注意! |
型番 | 同モデル内での性能の良さ。数字が大きければ高性能 |
末尾 | モデル識別用文字。オーバークロック可/不可、省電力モデルかどうか等がわかる |
PassMarkスコアの使い方
簡単にCPUの性能を比較する目安(ベンチマーク)を確認するサイトとしてPassMarkがあります。
ここではPassMarkのベンチマーク結果を基にCPUの性能を比較する手順を説明します。
以下の表のように、PCの使用目的に応じて最低限のCPU性能は確保したいところです。
今回の結果だと、動画視聴やテレワーク等には十分ですが、3Dゲームをするには物足りないスコアです。
PassMarkスコアの目安 | 最適な用途 |
---|---|
~2000 | ブログ更新など |
2000~5000 | インターネット閲覧、一般的な事務作業など |
5000~12000 | 動画視聴やテレワーク等を問題なくこなせる |
12000~19000 | 3Dゲームや多目的用途で使用可能 |
19000~ | クリエイター、ヘビーゲーマー向け |
自作・交換におすすめのCPU
PCの自作やCPUの交換を検討しているみなさんに、CPUの中でも特に人気のある商品をいくつかおすすめします。
各社の最新鋭CPU2種と売れ筋CPUの2種類をご紹介しますが、交換の場合は以下の点に注意してください。
昔のPCだとマザーボードの規格が古く、最新CPUとソケットがつながらない可能性があるので、PCごと買い替えも検討したほうがいいかもしれません。
Intel Corei9-11900K
ここがポイント
- Intelの個人向け高性能CPU
- 動画編集・エンコードもサクサクの安定感
- 高性能な分、発熱は対策の必要あり
AMD Ryzen 9 3950X
ここがポイント
- AMDの個人向け高性能CPU
- レビューでは「現時点で家庭用最強のCPU」との評価も
- かなり人気があり、品薄気味(執筆時点)
Intel Corei5-10400F
ここがポイント
- AMD Ryzen 5 と同価格帯のIntel製CPU
- Intel製CPUの中でも特にコストパフォーマンスが良いという評判
- 重いゲームを多重起動する場合は力不足を感じることも
AMD Ryzen 5 3500
ここがポイント
- Amazonの売上ランキング(CPU部門)人気ナンバー1商品
- コストパフォーマンスの良さに定評あり
- 安心の冷却ファン付属モデル
こちらの記事にて、当サイトが厳選したおすすめゲーミングPCを紹介しています。ぜひチェックしてください。