グリッチとは、ゲームで発生した不具合を意図的に使用する不正行為のこと。
バグとグリッチはどう違うのか?
ゲームにおけるグリッチというのは、「不具合を意図的に利用する行為」を指します。
つまりデバッグモードなどを意図的に呼び出したり、所持金やステータスのパラメーターなどを弄って強化する行為です。
あるいは当たり判定の無い壁を見つけ、その後それを利用して戦いを有利に進める行為などが該当します。
これらの不具合を申告することも無く、継続して悪用する行為は他のプレイヤーとの公平性を歪める不正行為としてBAN対象となります。
そもそも不具合が発生する原因は?
そもそもグリッチが起きてしまう原因となる不具合(バグ)についての紹介します。
- 「開発者コード」「不具合コード」の存在による原因
- ノイズ等による演算ミスで発生する原因
上記の2種類を解説していきます。
「開発者コード」「不具合コード」の存在による原因
1つは開発者コードや不具合コードの存在。
開発者ですら想定していなかったコマンドを、たまたまユーザーが実行してしまうことで通常プレイであればあり得ない現象が実行される状態です。
開発者がリリース前にテストプレイを行う「デバッグモード」の呼び出しなどがそれにあたります。
ノイズ等による演算ミスで発生する原因
2つめはかなりレアケースですが、ノイズによる演算ミスがあります。
ゲーム機は電子機器なので電気のON/OFFの信号でやりとりするわけですが、電磁波や放射線などの影響でその信号にノイズが発生し、それがゲームでの誤動作につながることがあります。
接続端子の抜き差しや衝撃を加えるなどの方法でノイズを発生させることは可能ですが、その時々で発生する現象は異なり再現性は低くなります。
不正となるグリッチ行為は取り締まり対象
- オンライン対戦ゲームでのグリッチは場合によっては問題行為となる
- ゲームが有利になるバグを意図的に悪用した場合は処罰の可能性がある
グリッチ行為が問題になるのは、主にオンラインでの対戦ゲームになります。
例えばFPSゲームで本来侵入不可な場所に入ってしまうと、通常のゲームデザインからは想定できない場所からの攻撃が可能となります。
これが「特定の移動スキルを持つキャラクター操作でなら侵入可能」となっているのであれば、それはゲームデザイン上の仕様と考えられます。
開発者が意図していないゲームデザインから反した不具合を利用すればグリッチ行為になります。
実際にバトロワゲーの『Apex Legends』では、不具合を利用してサーバーをシャットダウンさせるグリッチ行為を行ったプレイヤーがBAN(アカウント停止)されたケースもあります。
仕様として認められるグリッチ行為も存在する
悪用ときくと不正行為に聞こえますが、再現性のあるグリッチに関してはゲームにおける仕様と化しています。
家庭用ゲーム機におけるアクションゲームやRPGなどのクリアタイムを競うRTA(リアルタイムアタック)では、このグリッチを仕様として考え、テクニックの一つとして認められています。
とにかく早くゲームとしてのエンディングに辿り着くまでのスピードを競うもので、ありとあらゆる手段が許されておりグリッチ行為も有効になります。
この場合はオフラインでのシングルプレイでのゲームが多く、タイムアタックという形での競技性を持たせているので他人に迷惑をかけることがありません。
一般ユーザーが考えるゲームデザインとは違うプレイになることを逆に楽しんでいるのが特徴です。
グリッチに遭遇したら
開発者はゲームを楽しんでもらいつつユーザーの試行錯誤を望んでいるので、グリッチと思われる現象に関しては明言を避けていることも多く、開発者すら把握していない不具合も多数あります。
不具合はゲームタイトルや再現性の有無に関わらず突然発生します。
それらしい状況を見かけたら敵味方問わず確認でき次第ゲーム開発元へと報告しましょう。
オンラインゲームで再現性の高い不具合と確認できれば、後日修正されます。