結論として、中国では規制が強いためGmailを利用することができません、ですが「VPN」というサービスを用いることで誰でも簡単に利用することができます。
当記事では、VPNを利用して中国からGmailを使う方法を紹介します。
なお、当サイトでは中国の利用に限らず「おすすめのVPN」を紹介しているので、あわせてご覧ください。
中国で利用可能なおすすめVPNサービス3選
中国でGmailが使えない理由
中国全土では「グレート・ファイアウォール」と呼ばれるインターネット検閲システムが採用されていることから、Gmailを含む以下のサイトは閲覧・利用ができなくなっています。
- LINE、Twitter、Facebook、InstagramなどのSNS
- Youtubeを始めとした動画サイト
- 中国政府や共産党に反対する趣旨のサイト
- アダルトサイト
「グレート・ファイアウォール」は、中国政府への批判的な意見の削除や自国の通信産業発展のために導入されたシステムです。
中国で使えるフリーのメールアドレスは?
中国からは厳しいインターネット規制によりGmailを利用することができませんが、代わりに使えるフリーのメールアドレスは主に2つあります。
- Yahoo!メール
- Outlook
中国からYahoo!の検索エンジンは使用できませんが、メールは使う事ができます。また、Microsoftから提供されているOutlookメールも使用可能です。
Microsoft社のサービスに関しては中国でも使用できるのでOutlookも同様に使用可能となっています。
また、メールではありませんが、別の国から中国の方と連絡を取る場合はSkypeが使われることが多いようです。
「GreatFire.ong」で中国で使えるサービスをチェックする
中国で使う予定のサイトが実際に利用できるかチェックする方法を解説します。
「GreatFire.ong」とは?
「GreatFire.ong」は、ニコニコ動画やYouTubeなどのサイトURLを入れることで、中国で実際に利用できるかが分かるようになります。
なお、下記の引用については「Webサイトにアクセスできるかをテストする」といった文言が記載されています。
GreatFire (GreatFire.org) is a non-profit organization[note 1] that monitors the status of websites censored by the Great Firewall of China[3] and helps Chinese Internet users circumvent the censorship and blockage of websites in China.[4][5] The website also hosts a testing system that allows visitors to test in real time the accessibility of a website from various locations within China. The organization’s stated mission was to “bring transparency to the Great Firewall of China.”
https://en.wikipedia.org/wiki/GreatFire
「GreatFire.ong」でGmailのURLをテストした結果
「GreatFire.org」で実際にGmailが利用できるかテストしました。
上記の画像はテストした結果が記載されていますが、これによると過去90日のテストでは100%ブロックされているという回答でした。
そのため、中国でGmailの利用できないことがわかります。
中国からGmailを使うにはVPNを利用する
「グレート・ファイアウォール」により、中国でGmailを利用できないことが分かりましたが、VPNを使うことでGmailを含む各種SNSなどの利用ができるようになります。
VPNは仮想プライベートネットワークの頭文字を取ったもので、別の国のサーバーを経由することができるため、中国で規制されたWebサイトなどの利用ができる仕組みです。
おすすめのVPNが知りたい!という方は後述の「中国で使えるおすすめのVPN3選」で紹介しているのでそちらをチェックしてください。
中国で使えるおすすめのVPN3選
中国で利用できるおすすめのVPNサービスを3つに厳選して紹介します。
どのサービスも30日間の返金保証が付いているため、VPNを初めて使う方や比較検討したい場合は、これから紹介する3つのサービスから選ぶことをおすすめします。
もっと詳しく知りたい方は「中国で利用可能なVPN」記事を参考にしてみてください。
【日本運営】Millen VPN
サーバー数: 1,300台以上
最安価格 : 2年プラン 月額396円
最大同時接続台数 :5台
返金保証 : 30日間(サブスクプランのみ)
専用アプリ:Windows /MacOS/Linux/Android/iOS
「Millen VPN」は、日本企業のアズポケット株式会社が提供しているVPNサービスです。
ほかのVPNはほとんどが海外の企業であるため、運営元の信頼性など不安感がある方もいると思いますが、日本運営の「Millen VPN」は安心できます。
特に、モバイルアプリが日本語表記で使いやすい点は翻訳が苦手な方に大きなメリットです。
また、公式サイトから接続可能国も確認でき、中国での利用が可能なことが記載されています。
30日間返金保証も付いているので、使いやすく安心感を求める方は気軽に試してみてください。
【知名度No.1】NordVPN
サーバー数: 5,000台以上
月額料金 : 1,920円
最安価格 : 2年プラン 月額540円
最大同時接続台数 :6台
返金保証 : 30日間
専用アプリ:Windows /MacOS/Linux/Android/iOS
Playstation/Xbox
「NordVPN」はパナマに籍を置くTefincomが運営するVPNサービスです。
海外の企業が運営していますが、日本語に対応していたり長期契約の割引率が高いなどの特徴があります。
また、ほかのVPNは海外のNetflixやHuluなどの動画配信サービスを観れないことがありますが「NordVPN」は対応しているため、中国で日本の動画配信サービスを観たい方におすすめです。
2年など長期での利用を検討している方は、公式サイトをチェックしてみてください。
さらに詳しく知りたい方はNordVPNを中国で利用する方法もあわせて参考にしてみてください。
\日本語対応で使いやすい/
【お試しアリ】Surfshark
サーバー数: 3,200台以上
月額料金 : 約1,912円
最安価格 : 2年プラン 月額368円
最大同時接続台数 制限なし
返金保証 : 30日間
専用アプリ:Windows /MacOS/Linux/Android
iOS/ChromeOS/Firefox/Playstaion
「Surfshark」は英領ヴァージン諸島で運営されているVPNサービスです。
ほかVPNのなかでは珍しく、7日間無料でお試しができたり接続可能台数が無制限といった特徴があります。
また、2年契約時の料金が毎月300円程度と格安であるため、中国に長期で滞在予定の方におすすめです。
30日間の返金保証が付いていますが、まずは7日間で使用感を確かめてみるのがよいでしょう。
\ 接続台数無制限のVPNサービス /
中国でVPNは違法なのか?
この項目では、中国でVPNを使う違法性について解説します。
違法ではないが一部の認可した業者のみ利用可能
中国でのVPN利用は違法ではありませんが、利用には制限があります。
通常は中国政府に認められた通信業者しか利用ができないため、現地でVPNを契約した場合は使えない可能性があります。
そのため、中国でインターネットを利用する場合は事前に契約や設定を済ませておきましょう。
なお、中国での利用を含むVPNの違法性については「VPNの利用は合法なのか?」の記事で詳しく解説しています。
中国が規制を強めている理由
中国でWebサイトの閲覧などが規制されている理由は以下の2つが挙げられます。
- インターネット上で行われる中国政府に対する組織的な批判への対策
- 自国の通信産業発展のために、他国のサービスを排除している
中国では、インターネットを利用した政府や共産党への批判的な活動やコメントなどが拡散されることを防ぐために規制を強めています。
また、自国のIT企業を育成し産業発展させるために他国のサービスを規制しているといった理由も挙げられます。
中国でVPNを使う際の注意点
中国でインターネットを使う場合、VPNが有効ですが、以下の点に注意しながら利用する必要があります。
- 中国政府に認可されたVPNサービスを利用する
- 無料のVPNを利用しない
中国政府に認可されたVPNサービスを利用する
中国ではインターネットにくわえ、VPNについても規制が厳しいですが、政府が認可しているサービスの利用は問題ありません。
一方で、認可されていないサービスの利用は違法であり、罰せられる可能性があります。
しかし、調べた限りでは中国でVPNを利用して逮捕されたなどの事例はありませんでした。
無料のVPNを利用しない
無料のVPNは、個人情報漏えいのリスクなどセキュリティ面が有料と比べて不安なため、利用はおすすめできません。
特に、規制の強い中国での情報漏えいは、深刻な問題になりかねないので不安です。
したがって、中国でVPNを利用する際は、有料かつ運用実績などを確認して契約しましょう。
もし、中国での利用をせずに無料VPNを使いたい!という方には「無料VPNのおすすめ」記事で紹介しているので参考になります。
中国で利用するVPNの選び方
中国で利用するVPNの選び方の基準について解説します。
- 中国で利用が可能
- 通信速度
- 価格
- サポートの対応
中国で利用が可能
最初に確認しておきたいのが、契約するVPNが中国で利用できるかという点です。
中国のネット規制は強力で、実績のあるVPNでもブロックされて利用できない場合があるため、契約する予定のVPNが中国で利用できるかどうかは必ず調べておきましょう。
通信速度
VPNを使ったインターネットの利用は海外のサーバーにつなぐため、少々通信速度が遅くなります。
そのため、通信速度が少しでも速く快適に使えるサービスを選ぶことが重要です。
おすすめの選択基準は、物理的に距離が遠くなることを避けるため、中国の近くに中継サーバーがあることやサーバー設置国が多いVPNを選ぶのがよいです。
価格
VPNの契約期間で価格が変わるため、料金を確認することも重要です。
中国にどれくらい滞在するかにもよりますが、VPNは基本的に2年などの長期利用が割引対象となります。
しかし、旅行や赴任などで数日~数ヶ月しか利用しない場合は割引が受けられないことが多いため、1ヶ月の料金で比較するのがよいでしょう。
当記事で紹介しているVPNのなかでは「Surfshark」がコストパフォーマンスに優れており、2年契約時の月額料金はわずか300円程度ですので、中国から帰国後も使い続ける予定なら非常におすすめです。
サポートの対応
サポート対応は、VPNを利用できなくなったなど緊急時のために重要です。
多くのVPNは海外で運営していることから、サポートも英語の場合があるため、翻訳が苦手な方は日本語に対応しているVPNがよいでしょう。
中国で利用できる・できないサービス
中国では、日本やそのほかの海外で利用できるWebサイトやSNSのほとんどが利用できません。
以下は、利用できる・できないサービスを一覧にしたものです。
サービス名 | 利用可否 |
---|---|
LINE | 利用不可 |
利用不可 | |
利用不可 | |
利用不可 | |
Gmail | 利用不可 |
Google機能全般 | 利用不可 |
Discord | 利用不可 |
その他キャリアメール全般 | 利用不可 |
Google検索 | 利用不可 |
Yahoo!検索 | 利用不可 |
Google Playストア | 利用不可 |
YouTube | 利用不可 |
ニコニコ動画 | 利用不可 |
Netflix | 利用不可 |
Hulu | 利用不可 |
U-NEXT | 利用不可 |
FOD | 利用不可 |
Dropbox | 利用不可 |
Amazon | 利用不可 |
メルカリ | 利用不可 |
Outlook | 利用可能 |
Bing検索 | 利用可能 |
Teams | 利用可能 |
Yahoo!メール | 利用可能 |
Zoom | 利用可能 |
WebEX | 利用可能 |
Trello | 利用可能 |
以上のように、ほとんどのサービスが利用できないため、中国で快適にインターネットを利用するならVPNの導入が必須といえます。
中国でGmailを使う方法に関するよくある質問
- 中国ではVPNは違法なのですか?
-
違法ではありません。
違法ではありません。
しかし、規制が強いことにくわえ中国政府に認可された通信業者しか使えないため、VPNの契約は中国へ行く前に済ませておくことをおすすめします。
- 中国でブロックされているサイトはどこですか?
-
中国では「Twitter・Instagram・Googleサービス全般」といったほとんどのWebサイトやSNSがブロックされています。
なお、ブロックされているサービスはVPNを利用し使うことが可能です。
- 中国でGmailが使えないのはなぜですか?
-
中国では、政府に対する批判的なコメントや自国のIT産業を強化するために、インターネット規制を厳しくしていることから、Gmailを含むさまざまなサービスが使えません。
- VPN利用時の通信速度を速くする方法はありますか?
-
中国に近いサーバーを選ぶことやVPNの契約時にサーバー設置国が多いサービスを選ぶのがよいです。
- 中国在住の方にGmailは届きませんか?
-
ほぼほぼ届きません。
メールを送信したあとにエラーが返ってきた場合は送れていないということになります。
- 中国在中の方にメールを送る方法はありますか?
-
中国ではGoogleが規制対象になっているため、Gmailは基本的に使用していません。
メールではありませんが、連絡手段としてはSkypeの使用がおすすめです。
または金盾を回避できるVPNを使ってもらい他の連絡手段でメッセージを受け取ってもらうのがよいでしょう。
中国でGmailを使うためのおすすめVPNまとめ
- 中国ではネット規制が非常に厳しいため、各種SNSやWebサイトが使えない
- VPNを利用する場合の違法性はありませんが、中国で利用できるかの確認が必須
- 無料のVPNはセキュリティ面などの観点からおすすめできない
中国全土では「グレート・ファイアウォール」というGoogleなどのWebサイトや各種SNSが強い規制により使えないため、VPNの利用が必要です。
VPNの利用に違法性はありませんが、中国政府に認可されたサービスでないと罰則の対象となる恐れがあります。
筆者が調べた限りでは認可されたサービス以外を利用しての罰則は確認できていませんが、現地での契約ができない可能性もあるため、念のため中国へ着く前に契約しておくことをおすすめします。
また、無料のVPNも提供されていますが、個人情報漏えいのリスクなどセキュリティ面において不安要素が多いため、有料のVPNを契約しましょう。